通信会社のKDDI、ソフトウェアベンダーのエイジアと今年8月に戦略提携を果たしたブランドダイアログ。同社で製品流通上の課題となっていたSaaS・クラウド型の営業支援SFA/顧客管理CRM「Knowledge Suite」の中小企業向け代理店販売をKDDIの販売網で展開する。ただ、最近は、サービスの導入を希望する顧客が大型化してきている。最大で一企業あたり数万ユーザー導入を予定した案件を獲得している。企業規模の大型化が進むにつれ、システム開発に一日の長があるシステムインテグレータ(SIer)との連携は不可欠となってきた。

ソリューション本部
取締役本部長
飯岡晃樹 氏
 そこで同社は、「『Knowledge Suite』と他社のアプリケーションやサービス、基幹系システムなどと連携するために、システム開発がからむ案件でSIerが収益を得られる仕組みを生み出したい」(稲葉雄一社長兼CEO)と、開発用のAPIの提供を開始する。

 10月中には、「Knowledge Suite」のSFA内にある顧客情報で企業別に異なる管理項目を、会計システムや販売管理システムなど基幹系システムにインポート・エクスポートして相互連携させるためのAPIと、認証基盤構築用のAPI、またSFAの項目をノンプログラミングで自由にカスタムできる機能なども用意する。飯岡晃樹・ソリューション本部取締役本部長は「見込み商談を『Knowledge Suite』のクラウド環境上に置き、案件が成約したらオンプレミス(企業内)の基幹系システムで処理するといったシステムを提案できる」と、クラウドとオンプレミスのハイブリット環境をつなぐニーズに応える。

 認証基盤を提供する理由については、「企業内にあるアプリやクラウド・サービスごとに複数の異なるID・パスワードを一元管理したいというニーズが強い。企業によっては、8ケタ以上のID・パスワードを使っている」(同)と言う状況があるので、すべてのシステムをシングルサインオンで認証できる基盤を提供する。

 年内には、オンプレミスにある他社製で既存のグループウェアを「Knowledge Suite」に乗り換える際にデータ移行がスムーズにできるようにするため、「移行ツール」の配布も計画中だ。グループウェアなどの情報系システムをクラウド環境へ移行する需要は高まっている。同社には、このツールをSIerに提供することで、移行を検討する企業に対するアプローチをしやすくする狙いがある。「中堅・大手のSIerを呼び込みたい」(稲葉社長)と、APIやツール類の拡充でパートナー開拓を拡大する方針だ。

販売代理店の協業例