コンカー(三村真宗社長)は、2月13日、クラウド型の経費精算運用管理ソリューション「Concur Expense」を提供開始した。

 日本版の独自機能として、国内の法規制や税習慣に対応。新たに、IC カードと時刻表・運賃検索サービス「乗換案内」とのデータ連動機能を備えた。日本語での導入コンサルティングや運用サポートも提供する。

 市販のFeliCa対応のIC カードリーダーを利用することで、Suica、PASMO、ICOCA などのIC カードに記録されている交通機関の利用日、乗車区間、運賃などのデータを、自動的に「Concur Expense 」の経費明細として取り込むことができる。

 また、ジョルダンの「乗換案内」と連携し、乗車区間を入力して経路を選択するだけで、「Concur Expense」画面上に「最安ルート」「最速ルート」「簡単ルート」などの経路を表示。事前に定期券による利用区間を登録しておけば、定期券区間を考慮した運賃を自動的に算出する。

 佐山宇宏最高技術責任者は日本版の独自機能について、「海外では飛行機やレンタカーが移動手段の中心なので、海外版では日本ではあたりまえの鉄道の経路計算ができなかった。日本版では、ジョルダンの『乗換案内』と連携して、ルートと金額を表示するように機能を追加した」と説明。このほか、日本で広く普及しているIC カードとのデータ連動や日本語表示の見直しなどを、日本ならでは事情に応じた機能強化として例に挙げた。

 コンカーに出資するサンブリッジのアレン・マイナー会長兼CEOは、「米国でいくら成功していても、日本に対する理解や徹底したコミットメント、製品開発への投資、現地のマネジメントチームに任せるという観点がないと、日本市場では成功しない。コンカーに関しては、米本社のスティーブン・シンCEOをはじめとする経営陣の日本に対する強いコミットメントや、商習慣に合わせていく柔軟性を強く感じた」と評価した。

 シンCEOは、「売り上げの13%をR&Dに投資している。これは、企業文化としてサービスの質を重要視していることの表れだ」と強調。三村社長は、「『Concur Expense』は、従来の経費入力に加えて、モバイルソリューションや規定チェックの自動化、分析ソリューションなどを提供し、ESM(従業員経費管理)と称している」と説明し、経費業務の省力化とガバナンスの強化を両立するソリューションであることをアピールした。

 すでにグローバルで91か国、1万5000社、国内で110社のユーザー企業を抱え、5年間で国内500社への納入を目指す方針だ。現在、国内カード会社やコンサルティングファーム、システムインテグレータなどとアライアンスの交渉を進めているという。(信澤健太)

コンカーの経営陣とサンブリッジのアレン・マイナー会長兼CEO(右から3番目)