日立メディコは、主力電子カルテ製品「Open-Karte」の新バージョン「Open-Karte AD」を10月1日に発売する。入院用のベッドがある診療所や小規模病院向けにターゲットを絞った製品で、カスタマイズを極力減らし、導入・運用にかかるコストを削減する。

 小規模病院や有床診療所は、大規模病院ほど電子カルテの普及率が高くなく、コストと使い勝手を改善することで「まだこれから普及率の向上が見込める」(日立メディコ メディカルITマーケティング本部の渡部滋本部長)ことから「Open-Karte AD」の開発に踏み切った。

「Open-Karte AD」の画面イメージ

 中小病院や有床診療所のワークフローを徹底的に分析し、電子カルテパッケージソフトに採り入れることで、維持運用費を減らす。従来の電子カルテは「記録」に重点を置いていたために、実際に運用しようとすると、それぞれの病院のワークフローに合わせたカスタマイズが必要だった。この部分をパッケージソフト側で吸収することで、コストを削減する。

日立メディコの渡部滋本部長(右)と日立製作所ヘルスケア社の光城元博部長代理

 また、職種や業務ごとに必要な情報をまとめてすばやく確認できる「アシストビュー」機能を提供。日立製作所の工業デザインやユーザーインターフェース(UI)を専門とする研究部門と連携し、「医師や看護師、放射線技師など、職種や業務ごとに必要な情報を切り出して表示する」(日立製作所ヘルスケア社の光城元博・ヘルスケア事業本部企画部部長代理)機能を盛り込んだ。これによって、ITに不慣れなユーザーでも、画面の切替えなしに必要な情報を的確に得ることができる。

 中小病院や有床診療所は、専任の情報システム要員が限られることから、一般ユーザーにもわかりやすい操作性をもつシステムが必須条件になる。専門的な支援がなくても、直感的に使えるようにすることでIT化を促し、中小病院や有床診療所での「Open-Karte AD」のシェア拡大に努める。(安藤章司)