都市化が進むとともにインフラ整備が急務となっているASEANで、日本の大手ITベンダーの技術を活用して、交通の改善を図る動きが広がっている。インドネシアで高速道路の管理を手がけるMarga Utama Nusantaraは、このほど、富士通のクラウドサービスを採用。ジャカルタの高速道路を走るクルマの位置や速度などのデータを収集し、渋滞状況や目的地までの所要時間を見える化する仕組みを築いた。ITの活用によって、渋滞の緩和などにつなげ、経済成長のネックになりかねない交通問題の解決を図る。

 シンガポールでも、交通網の後方で日本のITが動く。シンガポール本島をリゾート地のセントーサ島と結ぶ「セントーサエクスプレス」を運用するセントーサ開発公社は、この11月、日立製作所(日立)の無線信号システムの導入を決めた。観光の強化の一環として、今後、セントーサ島を訪れる人が増えると見込み、ITを活用して運行を増強しながらも安定した稼働を目指す。2017年10月には、日立のシステムを使った運行開始を予定している。日本のITを駆使し、観光の強化で経済を刺激することを狙っている。(ゼンフ ミシャ)