日立製作所(日立、東原敏昭社長兼COO)は、2月24日、着脱式カメラ付のヘッドマウントディスプレイとAR(Augmented Reality:拡張現実)技術を用いたハンズフリー型の現場保守・点検作業支援システムを開発したと発表した。同社が、14年2月から販売しているクラウド型機器保守・設備管理サービス「Doctor Cloud(ドクタークラウド)」のオプションサービスとして、国内外の工場・プラントや水処理施設などの社会インフラ事業者向けに、7月から販売する予定。

システムの構成イメージ

 同システムでは、現場作業者が機器・設備に貼付したマーカーをカメラで読み込むと、AR技術による作業ナビゲーションがヘッドマウントディスプレイ上に表示される。作業スタッフは、目線を変えずに必要な情報を確認できるとともに、両手を使って作業が行えるため、現場作業の効率・安全性が向上する。これらの作業内容は、「Doctor Cloud」に組み込まれた設備管理ソフトと連動して記録・管理できる。

 カメラは着脱式になっており、小型で無線通信機能を有しているため、これまでは死角となりやすかった機器や配管の裏側・隙間などの撮影を行いやすくなり、点検作業の効率が向上する。また、高輝度のディスプレイを搭載しているため、屋外・屋内にかかわらず高い視認性を確保している。さらに、ヘルメットには約2-8時間の連続動作に対応するバッテリーを装着しており、長時間の連続作業にも対応できる。

 数多くの拠点や広大な敷地をもつ場合には、現場作業者が同システムを活用することで、監督者が遠隔地にいる場合でも、より的確な指示を行うことができる。とくに、これまで有識者や熟練技術者を現場に派遣せざるを得なかった特殊な作業でも、遠隔地からの作業指示で対応することが可能となる。