コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)は、「第3回 中小建設業・設備業IT推進研究会」を2月25日に実施した。

桧山電業
桧山義則代表取締役
 この研究会は、中小の建設業・設備業のIT導入実態の把握と効果的な提案を立案するもので、年4回にわたって建設業・設備業の事業者からヒアリングするほか、設計業務・事務処理・現場管理など分野別に分科会の開催、効果的な改善策の提案骨子の作成などを目的としている。第3回目の今回は、中小設備業者の桧山電業が協力。参加者がオフィスを視察し、桧山電業が設備業界やIT化の現状を説明した。

 桧山電業によれば、中小電気工事業者は規模によって業務内容やIT化の状況が異なり、例えば社員が1~3人の小規模業者であれば営業しない請負が基本的に多く、見積もりには手書きやワープロ、エクセルなどを使うことが多いという。経理については、「どんぶり勘定」というケースもあるようだ。こうした規模の業者が8割程度を占めており、IT化による業務改善に取り組めば、事業領域の拡大につながる可能性がある。

 次に多いのが社員4~10人の規模で、職人メインの企業と管理者メインの会社があるという。経理に関しては、両方とも税理士推奨のソフトを使っているケースが多いとのことだ。

 桧山電業は、設備業者のなかでは大きな規模に位置づけられる社員11~20人の企業だ。桧山義則代表取締役自身、DOS/Vの時代からPCを使ってIT化を進めた結果、大手電気工事業者との差が縮まったものの、しっかりとした電気工事の知識をもった人材が適したアプリケーションを活用して業務を改善していかなければ、ITの普及には大きな壁になるという。

 桧山代表取締役は、「使う側にとっては、アプリケーションが独り歩きで進化していることに不便さを感じるときがある。社内だけなら解消できる問題もあるが、複雑な流通形態による商品の流れなども含めると、業界標準の統一フォーマットなどの構築が重要になってくる」と説明した。加えて、「ITを提供する側は、アプリケーションの導入や操作指導だけでなく、活用方法や環境整備、IT化による経費削減などを提案・推進することが必要」と訴えた。

 この実態を踏まえて、参加者は中小設備業者にとって最適なIT化を議論。最後の研究会となる第4回目に結論を出す予定だ。(佐相彰彦)

中小設備業のIT改善に向けて参加者が議論を展開した