パシフィックビジネスコンサルティング(PBC、小林敏樹社長)は、マイクロソフトのSMB向けERPパッケージ「Microsoft Dynamics NAV」の最新版である「Microsoft Dynamics NAV 2016」の日本版、中国版、香港版、タイ版、ベトナム版を今年4月から販売する。

 現在、米マイクロソフトがラインアップしているERP製品のなかで、日本マイクロソフトが日本向けにローカライズしているのは、中堅以上の企業を対象とした「Microsoft Dynamics AX」のみ。PBCは、Dynamics NAVのもともとのベンダーであるデンマークのNavision社がマイクロソフトに買収される前から、同製品のコンサルティング・販売パートナーとして実績を重ねており、日系企業のニーズに合わせ、言語・商慣習対応のローカライズも独自に行ってきたという経緯がある。

(左から)PBC 小林敏樹 社長、PBC 吉島良平 取締役、日本マイクロソフト 林 雅音 本部長


 従来、海外展開する日系企業向けの販売が多かったため、日本版のほか、中国版、香港版も提供していたが、今回、初めてタイ版とベトナム版を追加した。製造業などを中心に、日系企業の東南アジア進出がいっそう加速していることを踏まえ、ラインアップを拡充したかたちだ。これに先駆け、PBCは昨年9月、香港、上海に次ぐ3か所目の海外拠点をバンコクに設立し、現地でのサポート体制を整えている。

 2月3日に開いた記者会見で小林社長は、「Dynamics NAV 2016は、長年パートナーを務めてきた当社からみても史上最強のERP製品に仕上がったと評価している。日系企業のグローバルな活躍を強く支援していきたい」と意気込む。日本マイクロソフトの林雅音・Dynamicsビジネス統括本部Dynamicsパートナー営業本部本部長も、「Dynamics NAVは、各国版をパートナーと組んで提供するというモデルを採用しているが、PBCにはNAVのビジネスに15年携わってもらっている。信頼できるパートナーが日本にいるのは心強い。日本のSMBがさらに生産性を上げ、国際的な競争力をつけるサポートができれば」と期待を寄せる。まずは、自動車関連、製薬・医薬、組立、食料品加工など、東南アジアの日系製造企業を中心に営業活動を展開する方針だ。

 また会見では、PBCの吉島良平・取締役ビジネスソリューション事業部事業部長兼戦略事業推進室室長が、Dynamics NAV 2016の機能強化ポイントについても説明。「米マイクロソフトのDynamics R&Dチームが掲げるコンセプト『In Office 365, On Azure, With CRM』のとおり、他のマイクロソフト製品との連携機能が大幅に強化され、大幅な業務の効率化を実現する」として、マイクロソフト製品同士がスムーズに連携するトータルな価値を、競合ERP製品との大きな差異化ポイントとして訴求する考えだ。(本多和幸)