バックアップを中心としたデータ保護製品を手がけるアクロニス・ジャパン(大岩憲三代表取締役)は今年度、クラウドバックアップソリューションの拡販に注力する。3月に来日したアクロニスの創業者であるセルゲイ・ベロウゾフCEOは「日本にはアクロニス製品を取り扱う多くのパートナーがいるが、そのうちクラウドを手がけている企業はまだ少ない」と話し、日本国内でもクラウド製品取り扱いパートナーの拡大に力を入れる方針を示した。

アクロニス
セルゲイ・ベロウゾフ
CEO
 アクロニスは昨年、ローカルストレージに加えて同社が提供するクラウドストレージにもバックアップデータを格納するサービス「Acronis Backup Service」の提供を開始した。また、既存の同社製品ユーザーに対しては、クラウドバックアップサービスを追加で提供するアドオン製品「Acronis Backup to Cloud」を用意している。

 ベロウゾフCEOは「われわれのことをバックアップソフトのベンダーと捉えるのは間違いだ。われわれが提供しているのはデータ保護・保管・管理のプラットフォームであり、プラットフォームベンダーであるということが他社と最も異なる点だ」と述べ、パートナー各社に対してもソフトウェアの再販だけではなく、顧客に対する包括的なデータ保護サービスという新しい収益機会を提供できるようになったと強調する。

 例えば、クラウドサービスやデータセンターの事業者向けには、自社が提供するストレージ領域を利用して、顧客に対してデータ保護サービスを提供できる、サービス事業者向けソリューションを用意している。ベロウゾフCEOは「パートナーは顧客に対して選択肢を提供できる。これまで通りローカルでデータを保護してもかまわないし、クラウドでもいい。あるいはそれら両方でやってもよい」と説明し、オンプレミス/クラウドのハイブリッド環境において、ソフト単体からマネージドサービスまで、パートナーのビジネス形態にあわせたデータ保護ソリューションを提供できることが強みとアピールする。

 ベロウゾフCEOは「データの量が急速に増加しており、量に加えて重要性がさらに増している。ストレージにコストをかけてもいいという風潮が高まっている」と指摘し、クラウドストレージ市場は「今、“ゴールドラッシュ”の時期にある」と表現。顧客に対してデータ保護の手段をいち早く提供した企業が将来にわたって収益を得られるとし、同社製品を活用したクラウドバックアップサービスへの参入を呼びかけている。(日高 彰)