トライポッドワークス(佐々木賢一社長)は、官公庁・自治体を対象とした電子メール無害化ソリューションの販売を開始した。同社が取り扱うメールセキュリティ製品「SPAMSNIPER AG」と、主力サービスの法人向けオンラインストレージ「GIGAPOD」をセットにして提供する。

佐々木賢一
社長
 日本年金機構で発生した大規模な情報漏えい事件などを受け、総務省は昨年、地方自治体の情報セキュリティ強化指針「自治体情報システム強靭性向上モデル」を発表し、各地方自治体に対応を求めている。今回の製品は同指針のなかで示されている、通信の“無害化”を実現するもので、インターネット経由で受信するメールに含まれる脅威を取り除き、自治体の基幹業務ネットワーク「LGWAN」に接続される端末でも安全にメールを閲覧できるようになる。

 具体的には、SPAMSNIPER AGでメールの添付ファイルを削除・遮断するとともに、スクリプトやリンクの含まれるHTMLメールを強制的にテキストメール化することで、受信者には無害化したメール本文のみを届ける。ファイルを添付したメールの送信者には、添付ファイルが削除されたことを自動返信し、ファイル送信が必要な場合はGIGAPODを利用するように促す。

 添付ファイルの送受信を禁止し、オンラインストレージサービスを用いることで、正しく認証されていない相手からファイルを受け取るのを防げるほか、アンチウイルスや暗号化といったセキュリティ機能を自動的に適用することもできる。佐々木社長は、「ファイル転送と平文のメッセージという、求められるセキュリティレベルの異なるコミュニケーションが同じ手段で行われていたことが問題」と話し、メールに依存したファイル転送からの脱却がセキュリティ向上には不可欠との見方を示す。

 価格は100ユーザーでの導入の場合、SPAMSNIPER AGが77万5200円、GIGAPODが60万円。2017年3月までに100セットの販売を目指す。また、すでに何らかのメールセキュリティ製品を導入している自治体に対しては、GIGAPODを単体で提供し、既存のメールセキュリティとGIGAPODを連携させることも可能。限られた予算で強靭性向上モデルへの対応を迫られている市町村を主なユーザーとして想定している。(日高 彰)