GMOインターネット(熊谷正寿会長兼社長)は、国内外のクラウド/ホスティング関連サービスで「地域ナンバーワン」を目指す。まずは日本やベトナム、タイ、ミャンマー、シンガポールの5か国において、クラウドサービスやドメイン取得、ホスティングといったITインフラ系のうち、いずれかのサービスで「地域ナンバーワンの地歩を固めていく」(児玉公宏・取締役ホスティング事業部長)方針だ。

 “地域ナンバーワン戦略”を進めるにあたって、GMOインターネットグループで取り組んでいるグローバルブランド「Z.com(ゼットドットコム)」を全面的に取り入れる。Z.comブランドは、2015年3月にGMOクリック証券などを傘下にもつGMOクリックホールディングスグループの英国法人が海外で最初に使い始めたのに続いて、今年8月にクラウド/ホスティング関連サービス「Z.com Cloud」のサービスを立ち上げている。

ベトナム「Z.com」画面イメージ

 興味深いのは、Z.com Cloudはグローバルを指向すると同時に“地域密着”も強く意識している点にある。ASEANのベトナム、タイ、ミャンマーを最初の進出先に選んだのも、「成長市場であり、ドメイン取得サービスやクラウド、ホスティングで、ナンバーワンを目指せる可能性が十分にある」(高田幸一・クラウド事業部部長)と踏んだからだ。中国は規制の壁が厚く、欧米市場は巨大ではあるが「地域ナンバーワン」になるハードルも高い。この点、ASEAN10か国のうち何か国は地域ナンバーワンになれる可能性がまた十分にあるとみている。

写真左から児玉公宏取締役、高田幸一部長

 それぞれGMOインターネットの現地法人が運営を担うが、ベトナムではグループ会社の「GMO-Z.com RUNSYSTEM(ランシステム)」が、有名サッカー選手を起用してプロモーションを展開。モバイル系のアプリなどベトナム市場でニーズが高いサービスを優先的に品揃えしている。一方、国内では17年初めをめどに継続課金のサービスモデルに適した「販売管理」系のサービスを投入。モノからコトへの流れのなかで、業種業態を問わず月額課金型のビジネスが増えていることに対応したものだ。継続課金モデルに焦点をあてた販売管理システムはまだ少なく、「ビジネスパートナーとともに市場を創出、シェア拡大に努める」(高田部長)と話す。

 GMOインターネットグループのクラウド/ホスティング関連サービスは、VPS(仮想専用サーバー)やSSDサーバーに強い「ConoHa」、ゲーム開発向けの「GMOアプリクラウド」、グループ会社の「GMOクラウド」に続いて、Z.com Cloudが実質四番目のブランドとなる。Z.com Cloudでは、クラウド/ホスティングやITインフラ関連の商材で、地域ナンバーワンを重ねていくことで、「いずれはグローバル全体でのトップグループ入りを目指す」(児玉取締役)と、名実ともにグローバルブランドにしていくと意気込む。(安藤章司)