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イクシアコミュニケーションズ 通信業界から一般企業向けに日本でもビジネス領域を拡大 来年にはクラウド可視化製品を発売
2016/10/12 19:15
週刊BCN 2016年10月03日vol.1647掲載
ベサニー・メイヤー
社長兼CEO
今年3月、ネットワーク可視化の新製品「Vision ONE」を発売した。「特定のプロトコルだけに特化しているのではなく、例えば『この端末は今Facebookにアクセスしている』『ある国との通信が急増している』といったように、管理者は自社のネットワーク上で今まさに何が起こっているかを詳細に把握できる」(メイヤーCEO)のが特徴。また、既知の危険な相手先との通信を遮断するセキュリティ機器「ThreatARMOR」も、一般企業やサービス事業者向けの販売に注力する製品だ。トラフィックの増大によって、既設のファイアウォールなどが性能のボトルネックになるケースが増えているが、ThreatARMORで不要な通信をあらかじめ排除することによって、ファイアウォールを高価なものに買い替えなくてもネットワークを安全で快適な状態に保つことができるという。
同社が現在開発を進めているのが、クラウド環境に分散したITインフラの状態を統合的に可視化できる「CloudLens」だ。メイヤーCEOは「仮想化やクラウドへの移行が進み、アプリケーションは分散化されたサーバーのうえで実行され、可視化が難しくなっている。しかし、可視性が得られないと必要なパフォーマンスを出すためのチューニングや、適切なセキュリティ設定はできない」と指摘し、クラウドの普及により可視化ソリューションの重要性はさらに高まっていると説明する。CloudLensは、スケールアウト/インによってサーバーの数や物理的な場所が変わってもその変化を自動的に検知し、複数のクラウドやデータセンターにまたがって情報の収集やポリシーの適用が可能という。現在は希望する顧客にベータ版を提供しており、2017年の早い段階で正式リリースする予定。
日本市場では今年、一般企業向けの販売体制を確立するためチャネル営業の専任担当者を設置した。ディストリビュータやリセラーからなる販売網を目下構築しており、パートナー各社のもつ商材とイクシア製品を組み合わせたソリューション提案による顧客獲得を目指している。(日高 彰)
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