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アブソリュート 日本をアジアパシフィック市場開拓のカギに情報漏えい対策製品を提供

2016/10/12 19:15

週刊BCN 2016年10月03日vol.1647掲載

 カナダに本社を置き、エンドポイントセキュリティソリューション「Absolute Data&Device Security(DDS)」を提供するAbsolute Software(アブソリュート、ジェフ・ヘイドンCEO)は、日本でのビジネス拡大に力を入れている。同社はグローバルに拠点を構えているが、藤川紳太郎ゼネラルマネージャーは「当社全体の売り上げのうち、北米以外からの売り上げは11%しかなく、ここを伸ばしたいと考えている」といい、「日本はアジアパシフィック地域の入り口。日本で技術や製品が評価されれば、同地域のほかの国々にも展開できるだろう」と、日本への展開に期待を寄せる。

藤川紳太郎
ゼネラル
マネージャー
 Absolute DDSは、モバイルデバイスの盗難・紛失時における情報漏えいを防止する製品。遠隔でのデータ削除や端末ロックによる情報資産の保護、位置情報の追跡による端末の回収を可能にする。また、アブソリュートの独自技術である「自動復活機能」では、端末にインストールされていたAbsolute DDSのエージェントが何らかの要因により削除された場合に、エージェントを自動で再インストールすることが可能。「工場から出荷する時点でデバイスのファームウェアに組み込まれており、例えばOSを入れ替えたり、ハードディスクを初期化したとしても機能が復活する、ユニークなテクノロジーだ」と、藤川ゼネラルマネージャーは強調する。

 同社のビジネスは、PCメーカーへのOEM提供や販売店経由による製品の販売が主体で、主要なPCメーカーではデル、HP、レノボ、富士通、東芝などの端末に搭載されている。日本には2009年に進出し、順調に売り上げを拡大。今後も日本へのビジネスに力を入れ、とくに高度なセキュリティ対策が求められる業界を中心に、すでにニーズの多い保険、金融をはじめ、医療、建設業界へのアプローチを強化していく。(前田幸慧)
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