KVMスイッチ(キーボード・ディスプレイ・マウス切替機)大手のATENジャパン(陳尚仲代表)が、ITと映像の統合提案を強化している。同社は主力のKVMスイッチなどのIT製品に加え、数年前からビデオスイッチャーなどの映像機器事業を拡大してきた。

ジョビ・チャン
取締役
 ジョビ・チャン取締役は「従来のKVMスイッチでは映像切り替え時に避けられなかったコンマ数秒の黒画面が、当社の映像機器では発生しない」と述べ、IT製品出身のメーカーながら、放送業界や編集スタジオなどプロの映像業界にも導入される品質を実現していると説明。

 一方で「映像業界以外でも、サイネージや監視などで映像機器の需要が拡大している」といい、IT製品や構築サービスを合わせて提供できるSIパートナーの役割が重要になっている。

 昨年末に発売したコントロールボックス「VK2100」は、同社製映像機器をLAN経由で操作する機能に加え、シリアル通信やリレースイッチなどのポートを備えており、空調や照明、電動カーテンなどの設備を一括制御できる。会議室にあるタブレット端末に触れるだけで、プロジェクターが点いて入力が切り替わり、照明が消えるといった制御システムを簡単に構築できる。

PCコンソールをイーサネット経由で延長できるIP-KVMエクステンダ

 最近ではロードサービス業者のコールセンターで、同社のビデオスイッチャーと合わせて導入された実績があるという。

 今後は2018年の4K実用放送開始をにらみ、各種機器の4K対応を進める。また、同社では消費電力の可視化が可能なPDU(電源タップ)や、LAN経由で画面やキーボードの信号を伝送できるKVM over IP製品も提供しており、ITと映像のインフラをトータルで最適化できる点を訴求していく。(日高 彰)