【烏鎮発】11月16~18日に浙江省烏鎮で開催された「第3回世界インターネット大会」の閉幕式で、中国国家インターネット情報弁公室の徐隣主任は、このほど可決された「網絡安全法(サイバーセキュリティ法)」について直接言及し、「(インターネットの)発展をよりよく促進させるためのもので、発展を制限させるものではない」と強調した。

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国家インターネット情報弁公室 徐隣 主任

 徐主任は、同法を制定した目的について、「サイバーセキュリティを保障し、インターネット空間の主権、国家安全、社会公共の利益を守り、公民・法人および、その他の組織の合法的な権益を保護するためだ」と説明。「立法を通じて、安全を保護するやり方も国際的な慣例だ」とした。さらに、「国際提携をよりよく推進させためで、貿易障壁をするのではない。どの国・地域、企業に対して打ち出したものでもない」と、外資規制を目的としていないことを強調した。

 「サイバーセキュリティ法」は、ネット犯罪や個人情報の保護を目的に、ユーザーの実名登録制や検閲を合法化するもので、来年6月1日に施行される。外資を含むIT企業に対して、国家安全のための犯罪捜査への技術的支援・協力などを義務付けているほか、条項にあいまいな記述が多いことから、世界各国の商工会や業界団体などが強い懸念を示している。

 「第3回世界インターネット大会」は、中国国家インターネット情報弁公室などの政府部門が主催する大会。インターネットの国際的な発展を促進させると同時に、中国主導で国際的なルールづくりを進める狙いがある。16日の開幕式では、習近平国家主席がビデオ演説で、「インターネット主権の理念を堅持する」と述べ、中国独自のルールを保持したうえで、インターネットの発展を進める姿勢を改めて示した。

 なお、主催者発表によると、今年の同大会には世界110か国から約1600人が参加した。日本の政府高官やIT企業は姿を見せなかった。(上海支局 真鍋武)