キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS、神森晶久社長)は、韓国に本社を置くセキュリティベンダー、ジランソフトジャパン(ジランソフト、呉治泳社長)のメールセキュリティ製品「SPAMSNIPER AG」について日本国内における独占販売契約を結び、販売を開始した。

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キヤノンITSの長谷川隼也チーフ(右)とジランセキュリティの尹斗植CEO

 SPAMSNIPER AGは、アンチウイルス・スパム対策機能や誤送信防止機能を搭載するジランソフトのメールセキュリティ対策製品「SPAMSNIPER」に、メール無害化機能を追加したもの。日本国内向けの製品として、キヤノンITSとジランソフトが共同で企画した。具体的には、ウイルス・スパムメールの遮断や、上司承認、添付ファイル暗号化などを含む誤送信対策といった従来の機能に加え、メール無害化機能として、添付ファイル付きメールやHTMLメールの遮断、添付ファイルの削除、HTMLメールのテキスト化、指定したサーバーへの原本メールの保管が可能。次期バージョンでは、ファイル無害化機能などの搭載を予定している。

 キヤノンITSでは、2009年頃から、SPAMSNIPERをはじめとしたジランソフト製品の取り扱いや、自社サービスへの組み込みなどを通じ、ジランソフトとの関係を深めてきた。今回のSPAMSNIPER AGの提供にあたっては、自治体で導入が進む「メール無害化」について、企業にもニーズがあると見込んだキヤノンITSが、ジランソフト側に開発をリクエストしたことにより実現。「ジランソフトは開発スピードが速く、トレンドに合わせた機能をいち早く用意できる」(キヤノンITSの長谷川隼也・基盤・セキュリティソリューション事業本部基盤・セキュリティソリューション企画センター企画部企画二課チーフ)というキヤノンITSと、「キヤノンITSの商流を利用でき、これまでのつき合いで信頼関係もある」(製品開発元企業、ジランセキュリティの尹斗植CEO)というジランソフトの両社の思惑が一致したかたちで、キヤノンITSが同製品の国内独占販売権を取得した。

 自治体に限らず、主に中規模以上の企業に向けて拡販する。長谷川チーフは、競合するメールセキュリティ製品との違いについて、「SPAMSNIPER AGは、いわばメール版UTM(統合脅威管理)のようなもの」と説明。「メールセキュリティの専用機として精度の高いアンチウイルス・スパム機能のほか、誤送信防止や無害化といった複数の機能を1台で備えながら、他社製品と同等の価格で提供できる」としたうえで、「当社技術者によるサポートも受けられる」とアピールする。

 SPAMSNIPER AGは、アプライアンス版、仮想版、ソフトウェア版の3タイプを用意。キヤノンITSでは同製品を主力に、メールセキュリティアプライアンス市場で20年に10億円の売り上げの目標を掲げる。(前田幸慧)