網宿科技(劉成彦董事長)の収益率が低下している。同社が3月13日に発表した2017年度(17年12月期)第1四半期の業績予想によると、純利益は前年同期比30%減の1億6919万元に落ち込む見込みだ。同日発表した16年度通期業績でも、粗利益率は前年度より低下している。

 網宿科技は、2000年設立のCDN(Content Delivery Network)大手プロバイダ。深センA株市場に上場し、約3000人の従業員を抱える。同社によると、15年の中国CDN市場ではシェア42.7%を獲得し首位につけている。

 収益率悪化の主な要因は、市場競争の激化だ。業績予想の発表資料で、同社は「国内CDN市場の競争が白熱化し、市場価格が明確に下降しており、会社の粗利益が落ち込んだ」と説明。中国ではインターネット企業など、DC・クラウド市場への新規参入が相次いでいる。

 現地メディアの21世紀経済報道では、「『阿里雲(Alibaba Cloud)』が発起した価格戦によって、伝統プロバイダの価格も下落し、利益の鈍化ないし損失がもたらされた」と指摘している。クラウドサービス最大手のアリババグループは、16年度(17年3月期)の1年間に「阿里雲」は17回の値下げを実施。スケールメリットを生かして低価格で、大量のユーザーを抱え込もうとしている。

 今後、網宿科技では、海外事業を強化するなどして、収益率向上を進める方針だ。(真鍋 武)