シスコシステムズは3月28日、中小企業向けソリューションを提供するブランド「Cisco Start(シスコ スタート)」の新製品とリースサービスを提供すると発表。好調な中小企業向けソリューションをさらに強化する考えだ。

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高橋慎介
専務執行役員
パートナー事業統括

 2015年9月に立ち上げたCisco Startシリーズ。中小企業では、人材不足、IT活用の推進、セキュリティ対策などの課題を数多く抱えており、シスコシステムズでは、それらを解決するため、ルータやスイッチ、無線LAN製品をはじめ、WebExなどのクラウドサービスを販売してきた。

 これまでは10万円以下の価格帯の製品をリリースしてきたが、16年秋に低価格帯路線に注力。1万円前後のエントリモデルを投入するとともに、キャンパス LAN スイッチ「Cisco Catalyst」シリーズに5万円を切る低価格モデルを追加した。低価格帯モデルは好評で、1万円前後のエントリモデルの売上比率は16%に、スイッチは前年の7%から12%まで拡大した。

 低価格帯モデルの比重が増えると、上位モデルが売れなくなるというカニバリゼーション現象が起こるのでは、と心配する声があるが、パートナー事業統括の高橋慎介専務執行役員は「直近の四半期(16年10月~12月)ではネットワーク関連商品は19%成長している」とし、新しい市場を順調に開拓できていることを強調した。さらにCisco Startのブランド全体では前年(15年8月~16年7月)の売り上げを半年で達成し、「通年では前年比3倍になる見込み」(高橋専務執行役員)だ。

 低価格帯製品を強化したことで間口が広がり、販売パートナーも拡大した。「16年9月に1757社だった販売パートナーは、17年3月に4100社に」(高橋専務執行役員)と短期間で2倍以上に拡大した。急速にパートナーが増加したのは、Cisco Startが中小企業向け市場にマッチしたソリューションだという証明でもある。「約80%の販売パートナーから高い評価を得た」(高橋専務執行役員)といい、今後の成長も期待できる。

 中小企業にとって、ソリューション導入の課題となるのが、初期導入費用の捻出だ。その問題を解決するため、新たに追加したのがリースサービス「Cisco Start easylease(イージーリース)」だ。提供はシスコキャピタルが担当。ハードウェアとソフトウェア、またはクラウドサービスとの契約を1本化して提供する。また、手続きを簡略化することで、申し込み翌日に回答、契約を行う迅速対応を可能にした。

 このほか、新製品として、ワイヤレスLANのアクセスポイント「Aironet 1815」シリーズのほか、新サーバーの「Cisco UCS Cシリーズ」、中小企業向けの働き方改革パッケージなどを追加。今後も需要をみながらラインアップを順次増やしていく。(山下彰子)