富士通と米オラクルは4月4日、UNIXサーバーの新製品「SPARC M12」の販売を全世界で開始した。2013年に「SPARC M10」を発売して以来、4年ぶりの新製品となる。

 UNIXサーバー市場は年々縮小している。グローバルビジネス戦略本部システムプラットフォームビジネス統括部エンタプライズサーバビジネス推進部の小柳昌博シニアマネージャーは、「UNIXサーバーの出荷台数は年々10%ほど減少している」と話す。前モデルSPARC M10の販売台数は2年間で8000台ほど。しかし、SPARC M10と合わせたSPARC M12の販売計画は2年間で1万台を目指すという。

 小柳シニアマネージャーは、「UNIXサーバーでないと」というUNIXに対する安心感や信頼感をもっているユーザー企業がまだ多いとしたうえで、「5~10年前に小型のUNIXサーバーを複数台導入し、まだ使っているユーザー企業が多い。複数台稼働している小型のUNIXサーバーをSPARC M12だと1台に集約できる」と提案していくという。今後さらにクラウド対応が進んでいくと、サーバーを統合し、よりシンプルに管理したいという需要が高まるという。それを踏まえたうえで、2年間で1万台というチャレンジングな目標を掲げた。
 
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SPARC M12-2S

 性能面も劇的に進化した。独自開発の新プロセッサ「SPARC64 XⅡ」を搭載し、CPUコアあたりの演算処理性能を従来製品であるSPARC M10の最大2.5倍に強化。エンタプライズシステム事業本部の間嶋栄エグゼクティブディレクターは、「演算処理性能で世界最速になった」と話した。さらに、コア当たりの性能を向上させたことで、コア数で課金するソフトウェアのライセンス費用を減らすことができ、「基幹系のシステムなどに採用したいというユーザー企業の需要は強い」と説明する。

 このほか、冷却技術として気化熱を利用した「Vapor and Liquid Loop Cooling」(VLLC)を新たに開発。従来の冷却方式と比べて約2倍に冷却効率を高め、データセンター内に多数の同製品を設置してプライベート・クラウド環境を構築する場合も、安心・安全に運用できるという。

 製品ラインアップは、2CPUモデルの「SPARC M12-2」、最大で32CPUまで段階的に拡張可能な「SPARC M12-2S」の2モデルを用意。最大16きょう体を連結して1台のサーバーとして利用できる。OSは「Oracle Solaris」のほか、仮想化機能として「Oracle VM Server for SPARC」をサポートする。最小構成価格は「M12-2」が590万円から、「M12-2S」が1600万円から。(山下彰子)