日本市場向け製品展開を本格化

 人工知能(AI)を活用したセキュリティソリューション「Seceon OTM」を提供するセキュリティベンダーの米Seceon(チャンドラ・パンディ Founder&CEO)は、今年1月に国内における独占販売契約を締結したインフォメーション・ディベロプメント(舩越真樹社長)とともに、日本市場向けの製品展開を本格化させている。SeceonのCEOで創業者のチャンドラ・パンディ氏は、Seceon OTMを導入することで「包括的なセキュリティ対策が手に入る」と強調。リアルタイム検知や運用の簡単さなどを強みに、販売を加速させていく方針だ。

 Seceonは、2015年に米国で設立した企業。同社が提供するSeceon OTMは、世界25か国以上の地域で展開されている。現在までに50社以上の導入実績をもつとともに、MSSP(マネージドセキュリティサービスプロバイダ)経由でのサービス提供を行っている。日本市場には、インフォメーション・ディベロプメントとの提携をきっかけに本格参入し、今年4月11日に同製品の販売を開始した。

 Seceon OTMは、リアルタイムに脅威を検知し、その対応策を提示するセキュリティソリューション。具体的には、ふだんのネットワークを流れる通信を機械学習することで正常な通信状態を把握し、AIによる相関分析でマルウェアの感染や情報漏えいなど、危険な兆候を検知する。グラフと数字を用いたシンプルなダッシュボードを備えており、検出した脅威に対しては、危険度に応じたアラートの一覧や原因の表示、具体的な対応策の提案まで行うことが特徴だ。「セキュリティアナリストがいなくても運用できる」と、パンディCEOは話し、社内にCSIRTやSOCをもつ大企業や、MSSPを介してのSMB(中堅・中小企業)への導入を推進している。

 Seceon創業の背景について、パンディCEOは、「ここ数年のセキュリティ業界を振り返ると、サイバー攻撃が加速していることがわかる。それには二つの理由があり、一つは、サイバー犯罪が自動化していること。もう一つは、攻撃から身を守る側が利用しているセキュリティソリューションがサイロ化しており、そのギャップが悪用されているからだ」と説明。「サイロ型の製品は運用が複雑で、使いづらいという声を聞く。サイロ型ではなく、包括的に自社のセキュリティ環境をみられるものが重要だ」と指摘し、そうした考えのもと開発したのがSeceon OTMだとしている。
 
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チャンドラ・パンディ
Founder&CEO

 また、パンディCEOは、「セキュリティ市場全体は今後も成長していくだろう。しかし、サイロ型のセキュリティ製品については、消えるものも出てくるとみている。デジタル化が進み、今やバーチャルに物を盗んで金銭的な利益を得られる時代で、業界としてはますます包括的なサイバーセキュリティソリューションが必要になる」と分析している。Seceonとしては日本市場での製品展開に関して、企業の規模や業界を問わず、「サイバーセキュリティに対する意識の高いところをカバーしていきたい」と語った。(前田幸慧)