日立システムズ(北野昌宏社長)と日立プラントサービス(中津英司社長)は11月28日、浄水場で利用する電動機や減速機など回転機器の稼働監視や保全業務を効率化する遠隔監視システムを開発したと発表した。

 今回の浄水場向け遠隔監視システムは、日立グループが培ったネットワークやクラウド、IoTに関する技術・サービスや設備保全業務に関する技術・ノウハウと、汎用的で安価な無線型センサを活用して開発したもの。日立プラントサービスが包括維持管理業務を受託している浄水場で、約1年間、実証実験を行った。

 具体的には、撹拌機などの中に含まれている電動機の高速回転部付近と減速機の低速回転部付近に、後付けや取り外しが可能で配線も不要な無線型センサを設置し、センサから取得した機器の振動と温度に関するデータを、IoTゲートウェイ経由で日立製作所(東原敏昭社長兼CEO)のクラウド型機器保守・設備管理サービス「Doctor Cloud」へ蓄積した。その後、1年にわたりDoctor Cloudに蓄積した設備機器の振動や温度に関する時系列データをグラフ化し、従来の点検業務で行ったハンディ計測計による測定結果と比較分析した。

 実証実験の結果、安価な無線型センサを用いても、従来目視によって評価していた設備機器の状態を定量的に把握できることがわかり、設備機器を遠隔監視するシステムを比較的安価に実現できる見通しを得ることができたという。同システムを活用することで、人手による巡回目視点検を自動化して点検業務を効率化できるほか、設備の稼働状況を確認しながら設備延命化や最適な修繕時期を見極めることなどが可能になり、保全業務に関わるコストの低減を支援できると見込んでいる。

 日立プラントサービスでは、今後も先進のIoT技術を利活用し、水処理プラントをはじめ各種プラント設備の設計、施工、維持管理サービスなどを一貫して提供することで、顧客の事業ライフサイクルを通じて設備の最適運用をサポートしていく。