
アイデアが豊富なサンワサプライの製品
ごろ寝しながらタブレットを操作できるスタンドや、運転中の視界を遮らない車載用スマホホルダーなど、サンワサプライの製品はアイデアが豊富。なかでもガス圧式上下昇降デスクは、昨今の「働き方改革」にマッチした製品として注目アイテムだ。そんな製品が約8000アイテムもある。
次々とユニークな製品を出し続ける山田社長は、社長交代のタイミングについて「日本の年号も変わるし、覚えやすいと思って。決算期が6月期なので5月のタイミングがよかった」と笑顔で軽くかわす。しかし、1年前から予告するだけあって、スケジュールは以前から決めていたようだ。

視界を遮らないスマートフォンホルダー
山田社長は3代目。祖父である創業者が足袋の縫製工場をした後、2代目となる父親は梱包材のダンボール工場を経営した。1979年にサンワサプライに社名変更し、PCやPC周辺機器の販売を開始。NECの「PC-8801」シリーズが売れたのをきっかけに、顧客から「ケーブルがほしい」「置き台がほしい」といわれ、時代ごとに変わるニーズに応える形で成長してきた。95年12月に社長に就任し、現在の社員数297人、売上高279億円の規模の会社まで育てた。
「PCが登場してから約30年。PCからタブレット、タブレットからスマホに移るなか、今後はアマゾンのAIによる音声認識技術Alexaに代表されるようなスマートスピーカーに変わっていくだろう。新しい流れのなかでバトンタッチした」と、従来のデジタル家電の枠を超えた大きな流れのなかで世代交代に至ったようだ。