Eストアー(石村賢一代表取締役)のマーケティング支援事業が好調で、事業の柱となっていたネット通販システム事業に迫る勢いで伸びる見通しだ。ここ7年ほどユーザー向けに手がけてきた店舗マーケティング支援事業が急成長し、昨年度(2018年3月期)は前年度比44%増と、売上高全体の22%を占めるまで拡大している。石村代表取締役は「向こう数年で売上高の半分を占める」まで拡大するとみている。

石村賢一
代表取締役
 同社のネット通販システムを利用している小売店舗は1万店舗余り。マーケティング支援は、店舗と一緒になってマーケティングや販促活動、広告制作などを展開する事業である。

 中小店舗は人員が限られていることもあり、大手店舗との競争で埋もれてしまうケースがあった。Eストアーでは、自社内でアパレルや雑貨、食品など業態に詳しい人材を育成。直近ではマーケティング活動を支援する多様な人材をおよそ50人体制に拡充し、マーケティング戦略の立案や広告制作、宣伝といった支援サービスを行ったところ、「店舗からの引き合いや受注が急増した」(石村代表取締役)という。

 また、Eストアー側も戦略的にマーケティング支援事業を伸ばしてきた経緯がある。通販システムや決済代行の利用料はほぼ横ばいで推移しており、とくに決済代行については、キャッシュレス化の進展次第では、今後、大きな変化が起こる可能性がある。

 決済代行では3~4%程度の手数料が一般的だが、例えば1%を切るような決済サービスが登場すると、「ある日、突然、手数料が十分に得られなくなる」ことも、将来的には考慮しなければならない。現に中国で爆発的に普及したモバイル決済は手数料の安さによるところが大きい。

 こうしたリスクを考慮しながら、マーケティング支援事業を伸ばしていくことで、持続的な成長を目指す。同社18年3月期の総売上高は前年度比5.6%増の50億円だったが、これを向こう数年で100億円へ倍増させることを目標に掲げている。そのうち半分をマーケティング支援事業で占めるよう伸ばしていく考えだ。(安藤章司)