インターコム(松原由高社長)は9月7日、パートナー向けイベント「interCOM Partner Day 2018」を大阪で開催した。間接販売でビジネスを展開している同社にとって、パートナーの信頼関係は生命線。同イベントでは、彼らに向けて自社製品の信頼性をアピールし、さらなる関係の強化を呼びかけた。(取材・文/銭 君毅)

会場は大勢の参加者で埋め尽くされた

戦略のキモは“引き算”

 PCの黎明期から通信ソフトウェアを核に成長してきたインターコムは、今年で設立36周年となる。現在は、IT資産管理・情報漏えい対策や営業支援ツールなどによって働き方改革にも注力している。イベントの中で松原社長は、「成熟した市場ではプロダクト開発の競争は激化してくる。多くの強豪を相手にパイを取り合うため、どんどん機能を追加しなければならず、その先には価格競争が待っている。ここで重要になるのは機能をあえて削るという引き算の考え方だ」と、働き方改革につながる製品開発の方向性を語った。

 こうした意図を反映した製品の代表例が画面共有ソリューション「RemoteOperator」で、顧客先に訪問しない営業活動「非対面営業」をサポートする。同製品は、金融業界における画面共有ソリューションの導入実績ではトップクラスだという。その要因として松原社長が挙げるのが、「リモート操作機能」をあえて搭載しなかった点。画面共有システムの中では一般的なリモート操作機能だが、これを省くことでセキュリティーを高め、他社との差別化に成功したのだ。このほかにも、エンドユーザーのプライバシーに配慮した機能を充実させており、特に信頼性が求められる銀行業界にマッチしたソリューションに仕上がっている。

日本中に販路を広げる

 松原社長は製品の最新ポートフォリオを紹介し、それぞれの業務部門における個別の課題解決に役立つ製品を用意しているとアピール。「かつて、通信ソフト一本に頼っていたために業績が悪化した苦い経験を踏まえて、働き方改革の幅広いニーズに応えられる盤石な製品体系を整えた」と話した。

 今後の販売戦略について、営業本部 副本部長の須藤美奈子取締役は「地方展開に力を入れる。商品群ごとのプロモーションを行いつつ、地方の中でも地場のパートナーに働きかけていきたい」と語る。大阪事業所を設立して20年が経過し、3年前には中部事業所も開設。現在は、九州や東北へのアプローチを始めている。同イベントの開催地である近畿はもちろんのこと、それぞれの地方ごとに販路の拡大を図る方針だ。

 イベントの最後には代表取締役会長の高橋啓介CEOが登場。「売りやすい商品、品質の高い商品、何よりもパートナーに儲けていただける商品を開発することがわれわれのミッション」とイベントを締めくくった。