NTTPCコミュニケーションズ(田中基夫社長、NTTPC)は3月15日、パートナー企業を対象としたイベント「Partner Conference 2019」を開催し、IT・通信市場のトレンドとそれに対応した同社サービスの最新動向を解説した。

 多くのITベンダーが、自社のビジネスをクラウドやIoTに対応した形へいかに変えていくかという課題を抱えている。これに対してNTTPCは、パートナー各社が「売り切り」型のビジネスから、サービス利用の期間や量に応じて課金する「サブスクリプション」型へ転換するのを支援するため、ビジネスプロセス支援サービス「BPaaS(ビーパース)」を提供しており、今回のイベントではサブスクリプションに関するセッションに最も多くの時間が費やされた。
 
兵庫県立大学経営学部
川上昌直
教授

 講師として登壇した、ビジネスモデル研究を専門とする兵庫県立大学経営学部の川上昌直教授は、多くの企業は商品販売時の1回から毎月の定額へと課金形態が変わることをサブスクリプション化と考えているが、最も本質的な変化は課金ではなく、販売時よりも販売後の顧客に寄り添うことが重要になる点だと指摘。サブスクリプションビジネスに失敗する企業は、この視点が欠けていると分析する。

 NTTPCでは、同社が通信事業の運営を通じて蓄積してきたノウハウや、サービス提供のための仕組みを、パートナー企業が利用可能にしたものがBPaaSであるとしており、具体的には受発注や契約の管理、課金などのシステムが含まれる。見切り発車でサブスクリプションビジネスを始めた企業では、管理業務で無数のExcelシートが作成され、担当者がオペレーションに疲弊する状態に陥りやすいが、BPaaSを利用することで、顧客への継続的な価値提供に集中できるとしている。
 
NTTPCコミュニケーションズ
田中基夫
社長

 今回のイベント開催にあたって田中社長は「高機能で複雑怪奇なものではなく、シンプルで安価な、取り扱いやすいサービスをつくり、ICTビジネスの“部材”になることを目指す」とあいさつ。パートナー各社とはAPIを通じて連携し、NTTPCのサービスをパートナーのブランドで販売する、いわゆる「ホワイトラベル」での提供も可能な形態を基本としてサービスの充実を図っていくと説明した。(日高 彰)