BIプラットフォームや帳票基盤ソリューションを提供するウイングアーク1st(田中潤社長)は4月25日、パートナーイベント「WingArc Partner Executive Conference 2019」を開催。各製品ごとの市場動向や、それに合わせた戦略を説明した。

田中 潤
社長

 田中社長は冒頭、「われわれがターゲットととする市場は定義しづらく、あえて言うなら『働き方改革市場』」と同社のソリューションの方向性を明確にし、働き方改革の意味について「アナログプロセスをデジタル化し、そこで生まれたデータを業務効率化につなげること」だと説明した。

 ウイングアーク1stは、帳票の電子化、電子化したファイルの整理や管理、そして整頓されたデータの可視化や高速集計など、それぞれのプロセスに対応するラインアップを取りそろえてきた。主力プロダクトは全て順調に売り上げを伸ばしており、田中社長は「18年度は昨対比11%増を実現した」と語る。

 一方で、個々のプロダクトの販売状況を見ると「ユーザーのニーズに変化が表れている」(田中社長)という。例えば、高速集計データベースの「Dr.Sum」は、2009年時点では金融・製造・サービス業の順で売り上げの過半数を占め、卸小売業は3%だった。それが18年になると、卸小売業の売り上げは全体の24%まで伸びている。田中社長は「24%という数字は金融の割合を大きく超えている。卸小売業の企業が、自分自身でビッグデータを分析したいと考えるようになった証しだ」と市場の変化を語る。

 また、昨対比33%増と好調なBIダッシュボード「MotionBoard」では、14年時点で33%だった製造業向けの売り上げが18年には51%まで拡大。ニーズが加速している。要因としてはIoTソリューションの普及が挙げられ、「早い段階からIoTのリアルタイム分析に力を入れてきたのが数値として現れた」とした。
 
森脇匡紀
執行役員

 今後の販売拡大に向けた営業施策としては、クラウド版MotionBoardでIoTに特化した機能限定製品を用意し、一定の条件をクリアしたパートナー企業に低価格で提供する。森脇匡紀執行役員は「これまでのIoTソリューションは高額で扱いにくかった。IoTに注力すパートナーの皆様には、ぜひこれを活用してほしい」と呼びかけた。製造業のMotionBoardユーザーはIoTデータの処理に課題を抱えていることが多く、そこからDr.Sumの導入に至る事例もある。このようにMotionBoardを起点にして、その他のプロダクトの売り上げ拡大にもつなげたい考えだ。(銭 君毅)