【上海発】東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)の中国拠点B-EN-G上海は、製造業向けのBIダッシュボード「Biz board」の提供を中国で始めた。生産現場のデータを活用し、状況をしっかりと「見える化」できるのが特徴。2019年は日系製造業12社への導入を目指す。(上海支局 齋藤秀平)

B-EN-G上海の児玉淳也副総経理

 ウイングアーク1stが18年、B-EN-Gの株式8%を取得し、資本業務提携契約を結んだ。契約に基づき、両社はお互いの強みを生かして各市場で販売を強化することで一致しており、ウイングアーク側がBIツール「MotionBoard」をB-EN-G側にOEM供給した。

 B-EN-G上海は、既存顧客からの声を踏まえ、原価や在庫が管理できるテンプレートを新たに搭載し、主戦場とする製造業向けに特化させた。複雑なプログラミング知識がなくても操作できるほか、設定したしきい値を超えた場合にリアルタイムでメールや「WeChat」(ウィーチャット)にアラートを出すといった機能は、MotionBoardと同様に利用できるようになっている。

 B-EN-G上海は、基幹業務パッケージ「mcframe」など、ほかのソリューションをすでに中国で展開している。Biz boardをラインアップに加えることで、B-EN-G上海の児玉淳也副総経理は「スマートファクトリーを実現するソフト面が揃った」と説明する。中国市場では、日系製造業をターゲットに、直販メインで販売を進める方針。

 中国は現在、国を挙げて製造業の強化に取り組んでいる。最近は米中貿易摩擦の影響が取りざたされているが、児玉副総経理は「日系製造業の中でも、生産を調整したり、IT投資を凍結したりといった影響が多少はみられるが、全ての企業が一様に影響を受けているわけではない。他社が停滞するなか、より一層アクセルを踏んでビジネスを進めようとしている企業もある」と分析する。

 そのうえで、「製造業の現場では、IoTによって取得できるデータの種類や幅がだいぶ広がってきた。製造業向けに特化したBiz boardを使うことで、今まで以上に多角的な分析が可能になる」とし、「貿易摩擦の影響を注視しつつ、しっかりと市場のニーズをとらえながら顧客のスマートファクトリー化を支援し、中国でのビジネスを拡大させていきたい」と意気込んでいる。