ソフトウェア開発から保守運用まで幅広い事業を手掛ける日本新思ソフトが、ビジネス拡大のため、デジタルトランスフォーメーション(DX)の支援事業を強化している。

 日本新思ソフト 郭 占文・代表取締役社長

 日本新思ソフトは、中国の明月ソフトグループの子会社。明月ソフトグループは、ソフトウェア開発から事業を始めたIT事業で、現在はクラウドコンピューティング、ビッグデータ、AIなどの技術を駆使し、金融サービス、交通サービス、通信サービスなど幅広い業界に向けてソリューションを提供している。

 明月ソフトグループは、1998年に設立した北京新思ソフトの流れを汲んでおり、2016年に会社の経営陣が自ら自社の株式や一事業部門を買収するMBOを行い、明月ソフトとして16年に独立。現在、傘下には北京新思軟件技術有限公司、日本新思ソフト、北京明月軟件技術有限公司など、12社の子会社を抱える。社員数はグループ全体で約1200人で、18年度の売上高は3億人民元(日本円で約45億円)になる。

 日本市場での展開は、北京新思ソフト時代から取り組んでいる。90年代から日本向けのシステム受注開発事業を始め、北京新思ソフトの日本法人として日本新思ソフトを02年12月に設立した。その後、コンサルティング、設計、開発、テスト、保守運用まで拡大させた。

 日本新思ソフトの強みは、中国の優秀な人材を多く抱えている点だと郭 占文・代表取締役社長は話す。「日本は人材不足が深刻で、この課題を解決するまで時間がかかるだろう。一方、中国ではまだまだ優秀な人材がいる。北京や上海などでは人件費が上がってしまったが、内陸部にはまだ優秀な人材が多い。こうした人材を確保し、日本企業のニーズに合わせてリソースを提供できる」と郭社長は説明する。

 さらに、中国のDXに関するノウハウ、知見などを日本に生かすことができる点も強みだという。「これまで日本のほうが進んでいたが、ここ数年で中国のDXは一気に進んだ。そのため、中国のノウハウや知見を、これまでとは逆に日本に提供できるようになった。5年先、10年先まで中国の知見を提供できるだろう」と郭社長はいう。

 日本企業のDX推進支援を強化し、「この分野の売り上げを全体の50%まで引き上げていきたい」と郭社長は意気込む。