世界規模での自動車の普及拡大に伴い、交通事故撲滅に向けた取り組みに対し、さらに関心が集まっている。とくに交通事故の多くが交差点で発生していることから、近年、代表的な自動車アセスメント(自動車の安全性能評価)NCAP(New Car Assessment Programme)で、20年から交差点でのAEBが導入されるなど、交差点での安全走行を強化する技術のニーズが高まっている。
交差点での右左折時に衝突可能性のある歩行者などを検出して衝突を回避するためには、広い水平画角をセンシングする技術が必要となる。加えて、センサーの要件として遠方の先行車を検知し続けるには、通常、カメラのセンシング素子であるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を高画素化したり、周辺や遠方を検知するレーダーなど複数のセンサーを組み合わせたりすることが必要だった。