日本でデルテクノロジーズの事業を展開するデル(大塚俊彦社長)とEMCジャパン(大塚俊彦社長)は、19年12月に全国の中小企業(従業員1~99人)のIT担当者1035人に対して独自の調査を実施した。今回の調査結果により、中小企業でのIT担当者を取り巻く環境や働き方改革の実態、働き方改革を推進する上でのIT環境への取り組み状況などが明らかになった。また、中小企業のWindows 10への移行状況や、移行の際の不安についても明らかになった。


 IT担当者の業務環境については、従業員99人以下の企業の9割以上のIT管理者は他の業務との兼任をしており、58%の担当者はIT管理に割ける時間はわずか1割ということが判明した。また、ITに関する知識レベルは「少しある(パソコンのカタログを見て機能・性能を理解できる)」と答えた回答者が40%と最も多く、一方で「十分にIT知識がある」と回答した人は9%とごくわずかだった。

 働き方改革の実態では、「働き方改革を実施/部分的に実施している」が38%、「実施していない」が半数以上(53%)にのぼり、中小企業での働き方改革には大きな遅れが出ていることが分かった。具体的に導入している働き方改革は、「有給休暇取得の促進」が67%、「時間外労働の是正」が47%という結果だった。
 
働き方改革の実態

 働き改革を実現するために必要なIT環境として、回答者の多くがノートパソコン(48%)、デスクトップパソコン(33%)、タブレット(27%)といったハードウェア端末の整備による生産性の向上を選択していた。

 Windows 10への移行を完了しているのは、わずか56%、現在移行中(15%)を含めても71%という結果に。一方、移行に未着手だとの回答者が約25%にのぼり、1月のWindows 7サポート終了時点で、中小企業のWindows 10への移行に遅れが出ている状況が明らかになった。また、「とくに移行を考えていない」と答えた回答者に理由を聞いたところ、56%が「必要性を感じていない」と回答しており、セキュリティ面での知識不足がうかがえる結果となった。
 

 Windows 10への移行方法についての質問には、54%が「パソコンの買い替え」と回答。「OSのアップグレートとパソコンの買い替えの併用」を含めると、69%が移行に際して、パソコンを買い替えていることが判明した。
 

 1~9人の企業での移行状況は「完了済み」と「現在移行中」をあわせても66%で、10~99人の企業が76%という結果と比較しても遅れている状況が明らかとなった。理由として、「データ・ソフトなどの移行」が22%、「予算」が22%の理由と判明した。

 また、10人以上の従業員企業での理由としては、予算が32%と最も多く、使用するソフト(セキュリティ、管理など)のWindows 10への対応が29%、データ・ソフトなどの移行が21%と続いた。両者とも予算とデータ・ソフトなどの移行が移行時の障害となっていることが浮き彫りとなった。

 働き方改革によるIT環境の整備やWindows 10への移行などにより、IT担当者としての「業務の負担が増えていると感じている」との質問には、約4割となる39%が「とてもそう思う」または「そう思う」と回答。ほかの業務と掛け持ちでIT管理をする担当者が多い中小企業で、負担が高まっている傾向にあることがわかった。

 古いパソコンの処分方法について聞いたところ、「そのまま持っておく(32%)」に続き、31%が「業者の無料回収」と回答。そのまま持っておく理由として、情報漏えいへの不安や費用の問題に加え「処分の方法がわからないから」が20%で、パソコンの廃棄に際してもさまざまな課題が明らかになった。

 デルテクノロジーズでは今回の意識調査を踏まえ、製品の販売にとどまらず、顧客のIT環境に関するさまざまな悩みや相談に対して無償で適切なアドバイスを提供することで、そのビジネス拡大を全面的・継続的に支援していく考え。