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GPSが届かないトンネルでも専用ドローンで検査に活用、東京メトロ

2020/02/06 10:52

 東京地下鉄(東京メトロ、山村明義社長)は2月4日、ベイシスコンサルティング(泊三夫代表取締役)と東京大学大学院情報学環ユビキタス情報社会基盤研究センターの協力のもと、非GPS環境下のトンネル検査でのドローンの運用を2月6日から半蔵門線で開始すると発表した。また、本郷飛行機(金田賢哉代表取締役)と共同で、自律飛行型ドローンの開発に着手する。

本体のまわりに球場のフレームを備えたトンネル検査用ドローン

 トンネル検査でのドローンの運用については、従来、トンネル内で構造物の状態を確認する検査を目視で行っていたが、今後その検査の一部にドローンを活用していく。これにより、高い場所の構造物を従来の目視よりも効果的に確認できるほか、ドローンによる検査データの蓄積などにより質の高いトンネル検査が可能となる。なお、今回ドローンを活用する場所は、非GPS環境下で複雑な構造の地下鉄トンネル内であることから、自社でパイロットを育成し、共同製作したドローンを東京メトロ社員が自ら操縦する。
 
ドローンを活用したトンネル検査

 また、自律飛行型ドローンの開発については、画像認識技術やAI技術を活用し、GPS電波の届かない地下空間で、操縦者を必要としないドローンを飛行させることを目指す。これと並行して、鉄道施設の点検検査のさらなる効率化や巡回警備などへの適用について検討していく。将来的にはドローンを飛ばすだけでなく、そこで取得したデータを処理し、業務に組み込むまでの研究開発にも取り組んでいく方針。
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外部リンク

東京地下鉄=http://www.tokyometro.jp/

ベイシスコンサルティング=https://basisconsulting.co.jp/

本郷飛行機=http://hongo-aerospace.com/