米IBMは8月17日(現地時間)、次世代のIBM POWERプロセッサーとなる「IBM POWER10」を公開した。

次世代IBM POWER10プロセッサー

 IBM POWER10プロセッサーは、企業のハイブリッドクラウドに特有のニーズに対応するプラットフォームを提供する。7nmフォームファクターを採用し、処理能力と効率性の向上に重点を置いて設計されており、IBM POWER9プロセッサーと比較して、エネルギー効率やワークロード・キャパシティ、コンテナ密度を最大で3倍に高めることが期待されている。

 また、新技術であるMemory Inceptionにより、マルチペタバイト級のメモリ・クラスタが利用可能となる。これによって、SAPやSAS InstituteなどのISVや大規模なAIモデルの推論のようなメモリ集約型ワークロードに対して、クラウドのキャパシティを高め、経済性を改善する設計を行った。

 エンドツーエンドのセキュリティをサポートする透過的なメモリ暗号化を搭載。また、最も需要の高い暗号化規格や耐量子暗号/完全準同型暗号といった将来の暗号化規格に対応したAES暗号化エンジンを、IBM POWER9プロセッサーと比較してコアあたり4倍も搭載している。さらに、コンテナのセキュリティに対する新しい拡張機能も利用できるようになる。

 IBM POWER10プロセッサーには、行列計算アクセラレータを搭載しており、ビジネス・アプリケーションへのAIの組み込みと、さらなる洞察を導き出すために、IBM POWER9と比較してソケットあたり32ビット単精度浮動小数点演算(FP32)で10倍、16ビット半精度2進浮動小数点演算(BFloat16)で15倍、8ビット整数演算(INT8)で20倍の高速な処理が期待されている。

 なお、IBM POWER10プロセッサー搭載システムは、21年下半期に提供を開始する予定。