JBグループのJBアドバンスト・テクノロジー(JBAT)は、業務のオンライン化に役立つ商品の売れ行きが好調だ。オンプレミスとクラウド間のデータ連携や、帳票のPDF化、サイボウズの業務アプリ作成「kintone」対応のプラグインなどの売り上げが拡大。コロナ禍が長引くなかで、JBATの主な顧客ターゲットである中堅・中小企業が「在宅からのリモートワークを円滑に行うために業務の完全デジタル化、オンライン化に取り組んでいることが追い風になっている」(吉松正三社長)と見る。

吉松正三 社長

 今年6月には、オンプレミス型の業務システムの一部をクラウドへ移行する需要に応えるため、オービックビジネスコンサルタント(OBC)の「奉行クラウド」シリーズとオンプレミス型システムのデータ連携を自動化する商品を開発。中堅・中小企業ユーザーでよく使われる業務システムを対象としたJBAT独自のデータ連携システム「Qanat Universe(カナートユニバース)」の技術を応用して、リモートワークをより行いやすくした。

 ほかにも、JBATが開発した帳票設計・出力の「PrintPro」シリーズを使って帳票をPDFに出力。これに他社の電子印鑑や電子契約のシステムと連携させて、帳票関連の処理をすべてオンライン化する案件も増えている。電子的に作成した帳票をプリンタで紙に印刷し、押印して郵送するといったアナログ業務を完全デジタル化することで、リモートワークの障害を取り除く。

 また、JBATではkintoneアプリでよく使用する機能や、より便利に使うための機能をひとまとめにしたプラグインセット「ATTAZoo+」を開発している。オンプレミスの古い業務アプリをクラウドベースのkintoneアプリにつくりかえる動きもコロナ禍に後押しされるかたちで活発化。kintoneの需要増と連動し、ATTAZoo+の販売も好調に推移している。

 JBグループはQanat UniverseやPrintPro、ATTAZoo+などの独自に開発したソフトウェア商材を「JBソフトウェア」と位置付けている。昨年度(2020年3月期)のJBソフトウェア事業セグメントの売上高は約20億円で、この3年間で倍増。このうちおよそ9割をJBATの商材が占める。JBグループでは同事業を重点事業セグメントと位置付けており、開発の中心的な役割を担うJBATは「ソフト開発ベンダーとしてパッケージソフトやサービスの開発力、マーケティング力を一段と強化していく」(吉松社長)方針だ。

 JBATが開発するドットインパクトプリンタや生産管理システム「R-PiCS」は、コロナ禍の影響もあって商談が長引く傾向がある。その一方で、業務のオンライン化に役立つJBATオリジナルのソフト/サービス商材への引き合いは増加。吉松社長は、持ち株会社のJBCCホールディングス取締役として経営企画も兼務しており、「グループ戦略の一環として、JBATの独自の販売チャネルの開拓といった取り組みを強化する」ことで、ビジネスの一層の拡大につなげていく。(安藤章司)