ソフトバンク(宮内謙社長)は10月26日、デル・テクノロジーズ(大塚俊彦社長)とヴイエムウェア(ジョン・ロバートソン社長)と協業し第5世代移動通信システム(5G)通信基盤を構築していくと発表した。デルのクラウドインフラストラクチャーとヴイエムウェアの仮想化技術を採用することで、より柔軟で高品質な通信サービスを目指す。

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 従来、多くのネットワーク機能は専用機を導入することで実装されてきたが、それらの多くは高価であるうえ、開発や導入がスピーディーにできないという課題があった。そこで、ネットワーク機能を仮想化し汎用機上でソフトウェアとして運用(Network Function Virtualization、NFV)していくことで、通信サービスの柔軟性を高める動きが出てきている。

 今回の協業でソフトバンクは、「VMware Telco Cloud Platform」「VMware Tanzu」「Dell EMC Ready Solution for VMware NFV Platform」の三つのソリューションを採用し、クラウド基盤上でネットワーク機能を運用していく。これにより、限られた通信帯域を用途によって仮想的に分割するネットワークスライシングに対応しつつ、マルチベンダー・マルチファンクションな通信基盤を実現する。

 また、同社では通信サービスを提供するための設備を持った施設、ネットワークセンターを全国に設置しており、このセンターでもヴイエムウェアの仮想化技術を採用したマルチテナント型のエッジクラウドの展開を検討していく。これにより、ユーザーはオンプレミス環境からクラウド環境へと容易に移行できるようになり、オンプレミス環境と比較して設備や運用コストを抑えつつ低遅延のサービスを利用したり、企業ネットワークを構築できるようになるという。

 今後ソフトバンクでは、デルとヴイエムウェアのソリューションを活用したサービスを継続して提供していく方針。22年度からはユーザーの敷地内で5G基地局を構築・運用し、専用のサービスエリアや容量を確保する「プライベート5Gサービス」を提供する予定で、同サービスのコアネットワークにもヴイエムウェアの仮想化技術を導入することを検討しているという。これにより、パブリック5Gのコアネットワークと同様の方法でプライベート5Gの運用管理・監視ができるほか、自社のクラウド環境でヴイエムウェアを利用しているユーザーは、プライベート5Gの環境にアプリケーションを容易に転用できるようになる。(銭 君毅)