日本オラクルは3月3日、記者説明会を開き、グローバルで実施した「財務における人とロボット・AIとの関係調査」の結果を発表した。財務管理について、自社の財務部門以上にロボット・AIを信頼すると回答した企業・団体の管理職の割合で、日本は14カ国中最上位だった。

 調査は昨年11月~12月、世界14カ国(米国、英国、ドイツ、オランダ、フランス、中国、インド、オーストラリア、ブラジル、日本、UAE、シンガポール、メキシコ、サウジアラビア)を対象に実施した。回答者数は一般消費者とビジネス関係者の計約9000人で、日本からは500人が調査に応じた。
 
野田由佳 本部長

 同社の野田由佳・クラウド・アプリケーション事業統括事業開発本部長は、日本のビジネス関係者の回答に絞って結果を説明した。新型コロナウイルスの影響については、企業・団体の管理職の95%が影響を懸念しているとし、「低速な経済回復や景気後退に対する懸念が1番大きく、それに伴う会社の予算削減や倒産を懸念している方もいる。自分たちのビジネスや会社に対して自信をなくしている状態になっている」と解説した。

 こうした課題を受けて、企業・団体の管理職の85%が、ロボット・AIが財務業務を改善できると期待を寄せているという。財務部門以上にロボット・AIの財務管理を信頼すると回答した企業・団体の管理職の割合は94%となり、14カ国平均の77%を大きく上回って最上位になったと説明した。

 一方、既にAIを活用した財務管理を行っていると回答した割合については、日本は27%で14カ国中最下位だった。野田本部長は「具体的な理由は調査していないが、ほかの調査結果をみると、人材の獲得に大変苦労しているほか、どこから始めたらいいか分からない、効果がはっきりしないので手をつけられないという理由があるようだ」と推測した。

 その上で「これまでのような連続でのビジネス成長が見込めない中、多くの企業にとっては、DXに取り組むスピードや緊急度が非常に高まっている」と指摘し、「これまで以上にデータドリブンが必要で、インテリジェントなシステムに対する期待が高くなっていく」と強調。財務部門の役割については「経営の判断を促進するようなデータシナリオを提供する戦略的な業務にシフトすることが必要になる」と語った。
 
久保誠一 部長

 記者説明会では、同社の久保誠一・クラウド・アプリケーション事業統括ERP/HCMソリューション・エンジニアリング本部FMS/EPMソリューション部部長が、同社が提供するリモート決算や財務の自動化を推進する最新ソリューションを紹介。「Oracle Fusion Cloud ERP」と「Oracle Fusion Cloud EPM」の特徴などを示した。(齋藤秀平)