コンテンツ管理プラットフォーム「Box」が、日本市場で大きく成長している。FY(会計年度)2022(21年2月~22年1月)のグローバルでの売上高約8億7000万ドル(約1112億円)のうち、日本法人であるBox Japanの売り上げが占める比率は18%となり、FY20の10%、FY21の14%から着実に数字を積み上げている。既存顧客への大規模なアップセル、コンサル業務などが牽引した。今後は官公庁や自治体、金融機関、病院など、未開拓の業界へ積極的にセールスを図る考えで、Box Japanはこれらの業界に強いパートナーによる支援に期待を寄せる。
(藤岡 堯)
 
Box Japan 古市克典 社長

 業績は4月21日にオンラインで開催された年次戦略説明会で報告された。FY22の業績については、ARR(年間経常収益)が前期から58%増となり、日本法人が設立された13年以来、8年連続で前年実績を超えた。日本法人の古市克典社長は「一昨年(FY20)まで、ARRは年間10~30%ほどで増え、そろそろ鈍化すると思っていたが大幅に伸びた。保守的な皆様にもメッセージが届き始めた」と手応えを語り、製品が劇的に普及する「キャズムの壁」を超えつつあるとの見方を示した。

 好調の要因に関しては、既存顧客の追加購入によるアップセルの増加が後押しした。売り上げに占めるアップセル件数の割合は5割を超え、安定基盤となっている。新規顧客も好調で、日本郵政や文部科学省で大規模導入が進んだ。昨年5月末時点で約9000社だった顧客企業数はおよそ22%増の1万1000社にまで達している。導入前後における顧客へのコンサルティング案件も大幅に増えているという。古市社長は「日本のお客様の重要度が高まっている。(本社は)日本のお客様の要望に敏感であり、その要望を満たすことでさらに売り上げが伸びる好循環になっている」と強調する。