Datadog Japanは6月1日、製品導入後のオプションとして、活用の拡大に向けた支援を包括的に提供するサービスを国内展開すると発表した。同社はシステムの稼働状況を監視し、問題を解決するための「オブザーバビリティ(可観測性)」プラットフォームを提供しているが、新サービスを通じて大口ユーザーにおける製品利用を促進し、アップセルを図る。
新たに開始する支援サービスは、「テクニカルアカウントマネージャー(TAM)」と「テクニカルイネーブルメントマネージャー(TEM)」の2種類。いずれも、ユーザー企業の課題や要求に応じて個別にカスタマイズした内容を提供する。
TAMはユーザーごとに付く担当SEに相当するもので、半年以上の長期間にわたってユーザーのDatadog導入・活用を支援していく。例えば、システムのクラウド移行のプロジェクトにおいて、技術的な課題への対応、ユーザーの経営層へのレポート、さらなる活用に向けたノウハウ提供などを伴走型で行っていく。あくまでDatadogの導入・利用に関する助言をするサービスで、実際の構築や運用はユーザー自身が主体となる。
TEMは、Datadogの最適な使用方法を身につけるための育成プログラムを提供するもの。ユーザーが必要とするスキルについてハンズオントレーニングを実施するほか、推奨される使い方の指導などを行う。
国本明善 カントリーマネージャー
Datadogはインフラ監視、アプリケーション性能管理などさまざまな機能を持ち、これらを一つのプラットフォームに統合できるのが特徴。しかし、適用範囲が広範であるがゆえに「大規模エンタープライズのユーザーだとステークホルダー間のマネジメントが難しいといった課題がある」(国本明善カントリーマネージャー)ため、先行事例などの知見を求められるケースが増えているという。グローバルでは年間売り上げが10万ドル以上のユーザー数がこの1年で60%増加しており、国内でも支援サービスを提供することで大手企業からの売り上げを伸ばしていく考え。
(日高 彰)