ユーザックシステムは、RPAソフト「Autoジョブ名人」を統合管理するクラウドサービスの販売を、4月をめどに始める。同社はPCの操作を自動化するAutoジョブ名人や、メールの操作を自動化する「Autoメール名人」などを開発しており、累計で1200社余りに販売してきた。これまでは各ソフト単独で動作させてきたが、今回初めて自社のソフトを統合運用できるクラウドサービスを投入し、複数のソフトを使うユーザー企業の利便性向上と、ソフトの販売強化につなげる。
小ノ島尚博 社長
同社のRPAソフトは、もともとWebや電子メールでの受発注業務を自動化するツールとして2004年に販売をスタート。以来、受発注業務を起点とした自動化ソフトとしてユーザー数を増やしてきた。ユーザー企業内で複数のAutoジョブ名人やAutoメール名人を活用するケースも増えてきていることから、「RPAソフトの運用状況を統合的に管理できるサービスを投入する」(小ノ島尚博社長)ことで、ユーザー企業の利便性向上を図る。
昨年には、電子帳簿保存法に対応した同社のEDI(電子データ交換)ソフト「EOS名人.NET」のオプションサービスとして、オンラインストレージの「電帳法対応クラウドオプション」を発売するなど、受発注業務と密接に関わる電帳法対応サービスのラインアップを拡充している。制度対応をきっかけとして、受発注回りのシステム刷新需要が拡大。それに伴ってRPAソフトの売れ行きも伸びており、今回の統合管理サービスの投入で弾みをつけ、向こう1~2年で累計1500社への販売を見込む。
販売面では、間接販売チャネルを重視する方針。直近では売上高の8割余りをパッケージソフト関連ビジネスが占め、SI事業は1割余りにとどまっている。直近の主要販売パートナーは約100社で、パッケージソフト製品の間接販売比率は約5割に拡大。パートナーとの協業を加速させることで販売数を伸ばす。
(安藤章司)