英AVEVA(アヴィバ)の日本法人は7月25日、製品戦略説明会を開き、製造業向けに生成AIの活用を検討していることを明らかにした。現在、対応すべき課題の明確化などをユースケースとして想定し、PoCを実施している。提供の時期などはまだ決まっていないが、今秋には何らかの方向性が示される見通しだ。
PoCでは、着目すべき現象の明示やデータソースを超えた原因追求、デジタルツインの活用、適切な指示書の作成、事象のまとめなどについても検証しているという。
小暮正樹 バイスプレジデント・日本統括
ソリューション営業本部クラウドソリューション営業部の村林智・部長は「われわれは、非常に多くの開発費を投じて製造業のイノベーションを促進しようとしている」とし、生成AIも投資対象の一つだと説明した。
提供に向けては、今のところ英本社から「確固たるものは何も明示されていない」と前置きしつつ、「どういうシナリオやパッケージが適切か議論する必要があるが、各製品との連携を含めてさまざまな検討を重ねていると聞いている」と語った。
小暮正樹・バイスプレジデント・日本統括は、10月に米サンフランシスコで開催する自社のグローバルイベントで、最新のテクノロジーなどに関する発表があるとし、生成AIについても「さらなるアップデートができると思っている」との見方を示した。
このほか、村林部長は、よりよいユーザー体験のために、製品ポートフォリオ全体にAIの実装を進めていると紹介。産業向け情報管理ソリューション「AVEVA PI System」を拡張し、データインフラとしての利用を加速させる方針も発表した。
(齋藤秀平)