インテルは8月1日、ブランド戦略とマーケティング方針についての記者説明会を開催した。鈴木国正社長は「これまでのプロダクトベースではなく、顧客が何を必要としているか、顧客の課題解決のために何が必要かという点を重視する」と述べ、顧客ニーズに寄り添った製品を展開していく方針を示した。ユーザーが用途によって最適な製品を選びやすいよう、CPUの製品名をより分かりやすく統一する。
鈴木国正 社長
鈴木社長は、これまでの同社について「こんな半導体があります、いかがですか、すごいだろう、とやり続けてきた企業だと思う」と述べ、現在求められていることについて「ソリューションから物事は始まるし、ソリューションのためにどんな半導体が必要かが重要になる。だから、一緒に寄り添って動いていく」として、顧客にとって中長期的な価値創造につながるビジネスを創出するアプローチを方針として掲げた。
マーケティングも顧客に寄り添った施策を打ち出した。企業のIT部門担当者が、統合型PCプラットフォーム「vPRO」搭載製品をより活用するために相談などができるコミュニティーを運営。トップクリエーターに同社が高性能PCを提供し支援することで、企業価値を高める取り組みなどを紹介した。
CPUブランドについて、既存の「Core i」シリーズは世代をつけるのを止めて、「Core 3/5/7」の3種類と、より高性能な「Core Ultra」シリーズの「Core Ultra 5/7/9」の三つに集約する。
上野晶子・マーケティング本部長は「何を選んだらいいか分からないという顧客に、PCを使う目的によって選ぶ楽しさを感じていただけるようにする必要がある」と製品名変更の背景を説明。「ベストなプロセッサーを選ぶために、CoreなのかCore Ultraなのかという大きな差別化を行い、それだけを見ていただければ分かるような仕組みにしていきたい」と話した。
(堀 茜)