ラネクシーは9月1日、データ持ち出し制御ソフトウェア「RunDX DeviceControl(ランディーエックス デバイスコントロール)」を発売した。幅広い種類のデバイスに対応するほか、ネットワーク制御など機能を絞った使い勝手の良さが特徴で、小規模な事業者から企業の部署単位まで幅広い利用を想定。間接販売で拡販を目指す。
新製品は、企業のPCからのデータ持ち出しなど内部不正の防止に効果的なデバイス制御と、外部からの攻撃を遮断するネットワーク制御によって、企業の重要データを保護するセキュリティソフトウェア。同社によると、企業の情報セキュリティ脅威のうち、内部不正による情報漏えいは上位に位置しており、コロナ禍で普及したテレワークも情報漏えい増加の一因と考えられているという。
古川伸一・取締役(左)と布施雄一・部長
USBなどの外部メモリの利用については、企業がセキュリティ面を重視し、使用自体を禁止するケースもあるが、利便性や生産性低下を招く場合もある。オフライン端末で情報のやり取りが必要な場合などUSBメモリの利用を全てなくすことができない環境もあるともいい、適切な環境下で利用したいというニーズに対応し、データ持ち出しを防ぐ効果的な対策としてデバイス制御の新製品をリリースした。
同社は長年、デバイス制御製品を販売しているが、既存製品では顧客からの細かな要望に応えられないこともあったという。取締役の古川伸一・プロダクトソリューション本部長は「お客様が求める機能面と使い勝手の良さを追求した」と説明する。
新製品の特徴は、豊富な種類のデバイスの制御が可能な点で、USBメモリやCD、スマートフォンなどに対応。事前に登録したデバイスだけにアクセスを許可したり、読み取り専用にしたりと個別の設定が可能となる。ネットワーク制御については、社内ネットワークのほか、テレワークで利用する社員の自宅のWi-Fiなど、特定のネットワークだけ許可し、フリーWi-Fiなどに社用PCが接続できないように設定できる。
開発を担当したプロダクトソリューション本部の布施雄一・技術部部長は「強固なセキュリティを簡単で使いやすく提供するという点にこだわった」とアピールする。販売はパートナー経由がメインで、簡単に導入できる利点の訴求など営業サポートを中心に代理店を支援していく。
価格は1ライセンス9200円(税別)で、5ライセンスから購入可能。サーバー用製品は1ライセンス4万6000円(同)。初年度は料金に保守サポートが含まれ、次年度以降は価格の20%で保守サポートを継続できる。今後、デバイスの接続記録を確認できるようにするほか、管理者がデバイス管理を一元化できる機能の追加など、機能強化を予定している。(堀 茜)