セールスフォース・ジャパンは4月17日、生成AI機能「Slack AI」の日本語版を提供開始する。Slackのユーザーの生産性向上を生成AIで推進する。
Slack AIの利点は、マウス操作のみで機能が使えるのでプロンプトを書く必要がない上、Slack内に蓄積された会話などのデータを活用するため、普段の業務で使っている社内のナレッジを反映できる点が挙げられる。また、Slack AIの大規模言語モデルはSlack独自のモデルで、データが外部に漏れないようになっている。2月から、米国と英国で英語版の提供が開始されている。
山瀬浩明 シニアディレクター
具体的には、「回答の検索」「チャンネルの要約」「スレッドの要約」の三つの機能が利用できる。回答の検索機能では、検索ボックスに会話形式で質問を入力すると、組織内のアクセス可能な情報を基に生成AIが回答を生成する。誰がいつ発言したのかなど、回答の根拠を提示するのが特徴。
チャンネル内のハイライトを抽出できるのがチャンネルの要約機能。例えば未読のメッセージの内容を把握したい時、瞬時に要約し、内容のキャッチアップができるとした。スレッドの要約では、長くなってしまった会話を要約し、端的に把握できるという。
3月28日の説明会で、製品統括本部プロダクトマネジメント&マーケティング本部の山瀬浩明・シニアディレクターは「(Slack上に蓄積されてきた)会話データやファイルデータなどの非構造化データを最も有効なかたちでビジネスに活用し、業務の生産性向上につなげることができるのがSlack AIだと確信している」と自信を示した。
現時点では、Slack内の会話を参照した回答の生成が可能となっているが、今後の機能拡張を通じてファイルデータなどにも対応していく予定だ。
(大向琴音)