パーソルビジネスプロセスデザインは9月26日、採用や経理など企業のバックオフィス業務を支援するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービスの「StepBase」を開始した。定型化された業務をオンラインで提供することで、従来は大手企業向けが中心だったBPOサービスを中小企業でも利用できるようにした。月30時間・3カ月からの契約が可能で、料金は月額12万円から。
同社は、人材派遣会社パーソルテンプスタッフのBPO部門に加え、ICT関連業務に強みをもつパーソルプロセス&テクノロジーなど、パーソルグループのBPO事業を統合して10月1日に発足した。同社の調査によると、BPOサービスを導入した企業の8割以上が「経営効率が向上した」「今後もBPO利用を継続・拡大したい」との意向を示しており、BPOのニーズは高い。その一方で、BPOを利用したことがない企業からは「外部委託する業務の特定・切り分けが難しい」といった声が多いという。企業ごとにサービスを個別設計する必要があったため、満足度は高いが価格も高価になる傾向がBPO市場では一般的だったとしている。
市村和幸 社長
今回新たに提供するStepBaseは、オンラインかつフルリモートで完結する業務を切り出すことで、中小企業でも利用できる料金体系を実現した。求人票の作成、メール対応、面談調整といった採用業務を中心としているが、経理・労務・総務・秘書などの業務にも対応可能としている。ユーザー企業内でプロセスが属人化しており、人の判断が必要な業務についても、月額42万円からの「プロプラン」で対応する。
市村和幸社長は「DXとBPOは相性が良い。テクノロジーが入ることで、人が担っている業務はどんどん少なくなる」と述べ、同社が培った業務プロセスの知見とSaaSなどのソリューションを組み合わせることで、BPO事業の規模・収益性を今後さらに高められるとの見通しを示した。
(日高 彰)