セゾンテクノロジーはiPaaS製品「HULFT Square」の販売拡大に注力している。生成AI活用の機運が高まっていることを受け、データ連携ビジネスがより活発になると見込む。拡販にはパートナーとの協業を重視し、さまざまな製品とHULFT Squareを組み合わせた提案を推進する。
三橋直人 統括部長
営業本部パートナー営業統括部の三橋直人・統括部長は「生成AIの活用には業務システム内にある情報を活用するための適切なデータマネジメントが不可欠」とした上で、「HULFT Squareはファイル転送ミドルウェア『HULFT』や、データ連携ツール『DataSpider』と連携しながら必要な場所に必要なデータを集めるのに有益だ」と強調。生成AIに関連した案件は増加しているとし、「いきなり全ての部門で使うというよりは、特定の部門からスモールスタートする案件が多い傾向にあり、クラウド型で拡張性があるHULFT Squareは徐々に利用範囲を拡大する上で優位性がある」と話す。
単にデータの移動を担うだけではなく、生成AIの回答精度を上げるための仕組みも提供している。チャットなどへの問い合わせに対して、回答に有効な情報がどのデータベースにあるかをAIで識別した上でSQLを作成する機能があり、すでに国内企業でも活用事例が出ているという。
拡販に向けてはパートナーとの協業に力を入れている。技術支援や導入支援などの提供でパートナーをサポートする体制を設けているとし、三橋統括部長は「HULFTやDataSpiderは既にパートナー経由で多くの顧客に導入されている。今後は生成AI関連の活用事例もパートナーに共有し、HULFT Squareもセットで提案してもらえるようにする」と意気込む。
また、「パートナーはそれぞれ得意な領域を持っている。ERPやCRMといった強みのある案件と合わせてHULFT Squareを提案してほしい」と訴える。
(大畑直悠)