アズジェントはこのほど、Webブラウザー向けセキュリティー製品「SecureLayer Browser Extension」(SecureLayer)で提供するアカウント制御やフィッシング対策などの機能をモジュール化し、MSP(マネージドサービスプロバイダー)経由で提供を開始した。中堅企業をメインターゲットに据えて、3年間で2億円の売り上げを目指す。
SecureLayerは、イスラエルのLayerX Security(レイヤーエックス・セキュリティ)が開発、「Google Chrome」「Microsoft Edge」などの主要ブラウザーにプラグインするだけで、フィッシングサイトへの接続の防止、Webアプリ・SaaS利用状況の可視化によるシャドーIT対策などが行える。アズジェントは、2024年2月から同製品を販売してきたが、「SaaS利用の可視化だけ行いたい」など一部の機能のみを利用したという声が多かったことから、レイヤーエックス・セキュリティと検討を重ねて、モジュールでの提供に踏み切った。
利用が見込まれる「アカウント制御・ブラウザ制御(Authentication Module)」「フィッシング対策・URLフィルタリング(Secure Browsing Module)」「機密情報・知的財産の保護(DLP Module)」の三つのモジュールを提供する。参考価格は、1モジュールあたり月額500円(1ユーザー)、フルパッケージの場合は月額1000円(1ユーザー)。津村英樹・執行役員プロダクト営業本部長は「許可していないSaaSなどの利用を制限したいという企業が多いため、Authentication Moduleのニーズが高いと考えている」と述べる。
津村英樹 執行役員
MSP経由で提供する理由について津村執行役員は「ターゲットとなる中堅企業は、セキュリティーの運用管理を任せたいという傾向が強いため、多くのお客様に販売していくにはMSPのサービスとして提供していくのが必須だった。積極的にMSPパートナーを開拓していく」と力を込める。
(岩田晃久)