未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業 

<未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業>62.シーピーアイ

2006/01/30 20:43

週刊BCN 2006年01月30日vol.1123掲載

セキュリティでパッケージ事業進出

 シーピーアイ(CPI、野尻泰正社長)は、SE派遣や受託ソフト開発ビジネスに加え、パッケージソフトの販売事業をもう1つの柱に育てようとしている。

 1983年の創業から一貫してITベンダーからの受託ソフト開発と、SE派遣を軸に事業展開してきたが、3年前にパッケージソフトの販売事業への参入を決めた。下請けという独自色が出せないビジネスモデルではなく、自社オリジナルの製品・サービスを提供することが、成長のカギになると判断したためだ。

 市場ニーズや競合企業の有無などを見定めながら、05年3月に発売した主軸パッケージソフトが情報漏えい対策ソフトの「トータルセキュリティフォート」。パソコンユーザーのアプリケーションの操作制御やIT資産管理機能を提供するセキュリティソフトで、NTTデータ・セキュリティなど6社の代理店を通じて販売している。現在は、セキュリティ分野を中心に6製品を揃えている。

 パッケージソフト事業の陣頭指揮をとる八重柏昭・商品開発部部長は、「トータルセキュリティフォートはパッケージビジネスの主軸。1年以内に10万クライアント、2年以内に50万クライアントの突破を目指したい」と意欲を示しており、販売代理店網の拡充を急いでいる。

 パッケージソフトビジネスは、ヒットすれば受託ソフト開発事業に比べ圧倒的に利益率が高くメリットは大きい。だが、開発している期間の売り上げは見込めないため、リスクが大きい。そのため、同社ではパッケージソフトの主要部分についてはすべて自社開発ではなく、海外ソフトベンダーからの調達でラインアップを揃えている。メインの調達先は台湾企業だ。

 トータルセキュリティフォートも台湾のソフトベンダー、ファインアート(台北市)からの調達で、日本の顧客向けにCPIがカスタマイズして生まれた。他社からの調達であれば、開発期間も短いため、失敗した時のリスクも軽く、また、ニーズのある製品を迅速に投入できるため、勝機を逸しないという考え。この戦略はこれからも踏襲していく方針だ。

 昨年9月には、台湾に支社を設立。「品質レベルが高い」という台湾で販売されているパッケージソフトの調査に向けて本格的に動き出している。将来的には、CPIの独自機能を加えたパッケージを台湾で販売することも計画している。

 海外での販売も軌道に乗せ、将来的には「パッケージと受託開発の割合を半々にしたい」という。(木村剛士)
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