携帯向け検索連動広告システム

 サーチテリア(中橋義博社長兼CEO)は、検索連動型広告のオーバーチュアに在籍していた中橋氏ほか数名を創業メンバーとして、2004年1月に設立した。主力事業は、オーバーチュアと同じ検索連動型広告システムの提供。ただ、サーチテリアはPCサイト向けではなく携帯電話用サイトに特化する。画面の小さい携帯電話を意識した独自の入札モデルを武器に、オーバーチュアとグーグルの外資系2社が席巻する検索連動型広告マーケットに挑んでいる。

 サーチテリアの特徴は、入札モデル。オーバーチュアが提供する仕組みでは、1つのキーワードに複数の広告主がいれば、広告料金が高い企業が上位に掲載される。広告料金が一貫して一番高ければ、その広告は最上位枠から落ちない。

 しかし、サーチテリアでは料金が一番安くても、最上位に掲載される可能性がある。サーチテリアが考案した掲載順序のコンセプトは、「按分」だ。たとえば、A企業が1000円、B企業が500円、C企業が100円で1つのキーワードへの広告枠を購入したとする。その場合、オーバーチュアでは、BとCの企業が1001円以上の料金を新たに提示しなければ、A企業の広告が常にトップに掲載される。一方、サーチテリアでは、A企業は最上位に広告を掲載する権利を全体の広告金額1600円から1000円分購入したという考え方。1000円÷1600円×100=62.5%。つまり、3社で広告を掲載している期間の62.5%は、最上位に掲載され、後の37.5%は2番目や3番目に掲載される可能性もある。「この掲載方法は他社にはなく、特許申請中」という。この仕組みをほぼ自動的に独自に構築したシステムで動かしている。

 こうした掲載方法を考え出したのは、広告料金に応じて掲載順序が決まるというオーバーチュアが持つ特許を侵さないためであり、PCよりも携帯電話は画面が小さく、広告を掲載できる枠も少ないことを考慮したため。携帯電話の一画面に掲載できる広告は、PCに比べ半分以下だ。そのため、金額で最上位の広告枠を購入する方法だと、大手が買い占め、広告主が多く集まらない。サーチテリアはそのデメリットをこの仕組みで解消したのだ。

 このほか、競合2社がキーワードで掲載する広告枠を決めるのに対し、同社ではカテゴリを選べば、告知する商品・サービスに合ったキーワードを自動的に選び出す仕組みもある。

 顧客企業は現在800社。約160のメディアサイトに広告を流すパイプもつくった。「携帯電話向け広告市場で50%のシェアをとる」と意気込んでいる。(木村剛士)