琵琶湖には3つの課題があります。それは水質を浄化することと、外来魚を駆除するなど貴重な動植物を守り、育成すること、そして美しい景観を保全することです。

近江八幡の湖畔

 我が社のホテルがある近江舞子の辺りは、「松は緑に砂白く……」と歌われた美しい山紫水明の地で、今も比良の伏流水が湧き出る湖水は透明で、そのまま飲んでみたくなるほどに清らかです。しかし、琵琶湖大橋以南の水質は、同じ琵琶湖とは思えないほどに透明度を失っています。それを何とかしたいと常々考えていました。

 後ほど触れますが、私は今、生涯の最大課題として、日本橋川・神田川の水質浄化と高架高速道路の撤去に取り組んでいます。その参考のために昨年4月、大阪道頓堀川を周遊し、船の運航会社の伴一郎社長と懇談しました。その中で同氏が琵琶湖のヨシを使って紙を作り、湖の水質浄化に取り組んでいることを知り、これぞ我が意を得たりと深く感動しました。ヨシはリンや窒素などを吸収して成長し、1本で約2トンの水を浄化します。ヨシは冬枯れて翌年春に新芽を出す多年性植物なので、毎年刈り取らないと腐って逆に水質を悪くしてしまいます。そこで伴社長と共同でヨシ活用紙の大量生産、大量出荷を図ることにしました。その後の研究開発で、ヨシの含有率を従来品の2倍に引き上げ、その上天然木材に代えて植林木と混合することで、地球温暖化防止にも役立つことになりました。

 こうして今年6月、「レイクパピルス20」の名前で発売することができました。その結果として、下流の宇治川や淀川、ひいては大阪湾の水質浄化が進めば、本懐です。

水質浄化の主役を果たす

琵琶湖浄化へのきっかけとなった道頓堀川