未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業 

<未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業>97.ビットファーム

2006/10/16 20:44

週刊BCN 2006年10月16日vol.1158掲載

予定管理&日記ソフトを展開

 ビットファーム(新田雅浩社長)は、スケジュール管理ソフト「統合スケジューラー」と日記ソフト「BitReport(ビットレポート)」、両製品を組み合わせた「時之助」の3モデルを開発・販売する。新田社長は、ソフトハウスで長年開発に従事してきたが、「自分で欲しいものが作りたい。一般消費者に提供するソフトを開発したい」と2004年10月起業に踏み切った。

 統合スケジューラーは、日・週・月・年でスケジュールを登録。ToDo管理のほか、カレンダー画面に予定も記入できる。スケジュールを登録すれば、カレンダー画面などにもその情報を同期させることが可能になる。登録したデータは、エクセル出力や、カレンダー、スケジュールデータの仕様「iCalendar」へのエクスポートやインポートもできる。

 登録データは個人用、部門用など「データソース」と呼ばれるカテゴリに分け、XMLファイルで保存される。LANでつながっていれば、PC間でデータ共有も可能でグループウェアのような使い方もできる。

 製品には「ローカル版」と「インターネット版」があり、後者では仕事の作業計画を管理する機能を付加。開始日と終了予定日を入力し、進捗状況に応じて予定通り進んでいれば「青」、作業が遅れている場合は「赤」といったように、一目で仕事の進捗状況が分かるのが特徴だ。

 登録データはビットファームのサーバーにアップロードされ職場だけでなく自宅のPCにダウンロードすることや携帯電話でも閲覧、予定を登録することも可能だ。

 一方、ビットレポートは、日次だけでなく週・月・年などに分けて、日記を管理することができる。日記は基本設定で「個人用」「仕事用」に区分されている。

 日記としてだけでなく、企業の業務報告として使ったり、詳細なメモ帳として使ったりと用途は広い。また、個人では、「将来の目標設定を書き込むことにも使うことができる」。

 統合スケジューラーおよびビットレポートは自社のホームページのほか、ダウンロード販売サイト「ベクター」などを通じて販売。パッケージ化した「時之助」は、家電量販店でも販売している。購入者は主に「弁護士などの個人事業者や教職員が多い」という。

 当面、新製品を出す予定はないが、既存製品については、新機能の追加などバージョンアップを繰り返している。まだ実績は少ないが、目先の利益より社会的価値のあるソフトづくりが大切との考えで、今後も品質向上に努めていく方針だ。(鍋島蓉子)
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