動画を活用した自己PRツール

 イークリエイト(西宮成典社長)は動画関連のサービスを強化する。今年1月、携帯電話の動画を活用したコミュニケーションツール「MyCM(マイシーエム)」を発売、営業マンなどを対象に売り込む。

 MyCMは「自分」を顧客に売り込むツールだ。顧客は名刺やハガキなどに印刷したQRコードから、携帯のHPにアクセスする。営業マンで例えれば、自身のプロフィールや取り扱う商品、会社概要などそれぞれに動画を載せて情報を発信できる。顧客にメールマガジンを送信する機能があるのも特徴のひとつだ。営業マンの支援目的にスタートしたが、「人事採用、政治家のPR用途など幅広い分野で需要があることが分かった」(西宮社長)。1年間に1万アカウント、2000社への導入を目標とする。

 これ以外にも習い事教室を動画で紹介するサイト「入門ネット」を創業と同時に開設している。200にもおよぶ中小の教室にサービスを提供した実績を持つ。動画は「文章や写真だけでは伝えにくい教室の雰囲気や講師の人柄を伝えることができる」。撮った動画を掲載するだけでなく、それぞれの教室のHPに掲載できることも評判を呼んだ。

 起業以前、西宮社長ら創業メンバーは、大手企業やパソコン検定試験のコールセンター代行業務に従事していた。「大手教室は生徒が多いためか細かい点に手が回らない傾向にあるのに対して、町のパソコン教室の講師は問い合わせで熱心な質問が多い」。大手と中小教室で熱意に差があることを感じた。その頃、インターネットで動画を流す仕組みがあることを知った。これを中小の教室紹介で活用できないかと考えたことが「入門ネット」を始めるきっかけだった。

 なぜ人は動くのか、モノを買うのか──。こうした考えのもとに動画を用いた製品を開発してきた。「セールスにしても、要求を満たすスペックが備わっているだけでは顧客はモノを買わない。自分と相手との距離が縮まったとき、安心感とともに購買欲が生まれる」と分析する。

 入門ネットは「『SEO(検索エンジン最適化)』が流行る以前から、検索エンジンに着目」した。末端ページからトップページに上がっていく「ボトムアップ式」という特異な集客方法を採用。大手の習い事紹介サイト「ケイコとマナブ」と比べると「詳細ページへのアクセス数が2倍近く多い」と鼻を高くする。

 昨年度(06年12月期)の売上高は約1億円だが、2010年までに10億円を目指す。今後は営業マン向け教育サービスなどを投入することで事業拡大を図る。(鍋島蓉子)