アッカは次世代通信で急騰

 株式市場全体が軟調な状況下、好材料が明らかになった企業については株価上昇が目立つ。例えば富士通。NTTドコモが年度内にスマートフォン2機種を発売すると8月末に発表したが、そのうち1機種が富士通製の「F1100」。また、今秋にもインドのパソコン市場に参入することが明らかになった。成長市場とあって外資企業が相次いで参入しているが、富士通は3年以内にシェア5%を目指す。

 富士通の株価は業績回復の遅れを反映して年初から低迷が続いており、相場波乱で人気株が下落するなか、不人気だったことが逆に新鮮さにつながっているようだ。

 不人気といえば、株価が冴えなかったヤフーも上昇組に。旅行のクチコミサイトを運営しているフォートラベルへ出資(持ち分法適用化)することで合意したことが材料。ヤフーはポータルサイトのリニューアルを推進中。利用者参加型サービスの拡充と提携サイトとの協業強化による収益拡大が大きな目的だ。これまでもテレウェイヴや夢の街創造委員会など、各分野のネット企業に出資し、媒体力強化のための「囲い込み戦略」を拡大している。

 アッカ・ネットワークスが急騰。免許取得の大本命とされる次世代高速通信事業に「ドコモやTBS、三井物産などが参画し、共同で免許取得を進める方針で協議」と伝えられ、関心が集まった。次世代高速通信について総務省では既存の携帯電話会社やその関係会社には免許を交付しない方針で、アッカなど独立系事業者が免許取得の有力候補とされている。参入には大規模設備投資の資金負担がのしかかるが、大手企業が共同参画となれば研究開発費などのコスト分担が可能になる。ただ、「各企業の影響力が強まり、アッカは独自の事業モデルを進めにくくなる」との懸念も一部に出ている。(有賀勝久)